EXPERIAN BOOST：オープンバンキングの活用による与信判断の向上

金融機関はオープンバンキングを様々な形で活用してプロセスとアプリケーション体験を向上させることができる。例えば顧客のアカウントやトランザクションデータへのアクセス機能を利用すれば、申請者の信用リスクと金銭的余裕の分析に役立つ。これは特に従来の信用情報機関による対象範囲が限られている場合に有用である。

それにもかかわらず、このような形でオープンバンキングを活用している大手金融機関は比較的少ない。従来の信用情報機関によるサービスもしくは同様のサービスがどの程度ワークフローに組み込まれているかは、多くの企業にとって重要な要素であるが、一方でオープンバンキングの同意プロセスが導入された場合の顧客体験に対する懸念もある。

Experian Boostは、オープンバンキングを用いた信用リスク評価のメリットを、既存の金融機関にもたらすことを目的としたものである。消費者は、オープンバンキングを通じて口座やトランザクションデータをExperian社と共有することで、信用スコアを向上する機会が与えられる。そのインパクトが肯定的である場合、この更新された数値はDelphi信用スコアを送信する際に利用されるAPIを介して金融機関に提供される。

2023年4月 セレントは、Experian社のSean Hutchins (消費者局スペシャリスト担当責任者)とSam Coe (製品・スコア・レポート担当責任者) から、同社のExperian Boostのサービス、位置付け、および現在までの進捗状況について話を聞いた。