Abstract
ウェルスマネージャーの中には、コロナ禍において顧客エンゲージメントが低いのは顧客のデジタル導入が不十分だからだとする意見もあるが、実際のところ今後必要とされているのは、デジタルと対面でのサービスモデルというハイブリッドなアプローチであろう。[1]ウェルスマネジメント企業は、顧客エンゲージメントのデジタル戦略に沿って進化できるプランニング・ソフトウェアを求めている。つまり、顧客エンゲージメントの向上に重点を置いた、デジタルによる洗練されたプランニングシナリオを求めているということである。
ウェルスマネージャーは、アドバイザーやスタッフに要する時間を削減すべくDIY(自分でやる)の要素を採用しつつ、顧客に自社のサービスを啓蒙するという課題に直面している。プランニングはかつてはアドバイザー主導かアドバイザー対面であったが、この5年間で共同作成、共同設計、共同開発へと進化してきた。
セレントはオンラインミーティングを通じて、Voyant社の最高経営責任者であるDavid Kaufman氏から「The Game」と「SnapShot」について話を伺い、加速度的に増大しているファイナンシャルプラニングにおけるデジタルエンゲージメントへのニーズに同社がどう対応しているか理解を深めることができた。
「The Game」と「SnapShot」の根底にあるのは「Built With Blocks」と呼ばれるVoyantのAPIである。「The Game」は目標設定やデータ収集などのプランニングステージを消費者自ら決定できるようにするオンボーディングツールとして機能する。「SnapShot」はプランの状態をチェックするために、顧客、プラン、ウェルスマネジメント企業の日々のエンゲージメントに必要なクライアントポータルとして機能する。
[1]Arizent|Celent 米国ウェルスマネージャーを対象とする新型コロナウイルスのパルスサーベイ: 実態と認識の違い:顧客のテクノロジー採用についてのウェルスマネジメント業界の見解