MiFID II 取引前および後における透明性:3年間のトンネルの先に光は?
Abstract
2007年に施行された金融商品市場指令(MiFID)は、いまだ見直し作業が続いています。セレントは、MiFID/MiFIRが導入されるのは2016年以降になると予想しています。
最新レポート「MiFID II 取引前および後における透明性:3年間のトンネルの先に光は?」は、MiFIDの見直し対象となっているプレおよびポスト・トレードの透明性に焦点を当てています。MiFID IIの適用対象および目的は金融取引税に比べてはるかに広範に及んでおり、複雑です。そのため、規制に関する議論は異論が出やすい上、景気状況による影響を受けやすくなっています。規制当局は、MiFIDの見直しを棚上げすべきでしょうか。見直しの結果、市場や投資家にとってより安全で低コストの環境が整うのでしょうか。また、規制をより理解しやすくするため、細分化および簡略化を進めるべきでしょうか。
「市場参加者は個別の利益ばかり重視するのではなく、共通の基盤を見つける必要があることを理解すべきでしょう。規制当局に対し、第一段階として包括的なソリューションを策定するよう一致して求めていくことが全員の利益に合致するはずです」とセレント証券グループのシニアアナリストでレポートを執筆したジョセフィン・ドゥ・シャズルネは述べています。
レポートでは欧州規制当局のスタンスを分析し、未解決の課題を取り上げ、規制の不透明性が市場参加者に及ぼす影響を明らかにしています。また、MiFID規制の不透明性に起因する望ましくない機会損失がどの程度発生しているのかを検証しています。こうした不透明感を背景に、市場プレーヤーは採用可能なソリューションへの投資、新たな枠組みの導入、ビジネスモデルを変更するための新体制の統合などに踏み出せずにいます。
本レポートは24p、5図と2表で構成されています。