インドの保険市場とITの概要
Abstract
インドでは保険市場の爆発的な拡大が続き、同市場におけるIT投資額は2012年に90億米ドル(約1兆120億円)を超えると予想されます。保険会社が競争力を維持するためには、人材・業務プロセス・テクノロジーへの投資が不可欠となっています。
セレントの最新レポート「インドの保険市場とITの概要」は保険市場の原動力となっているのは何かを明らかにし、保険会社が課題を克服する上でITをどのように位置づけるべきかを論じています。インドは過去10年間に未曾有の経済成長を遂げ、2005年には保険料収入が25%も増加しました。
保険会社にとって重要な課題は規模と技術です。将来的にITを業務支援に活用するためには、経営陣が成長プランと総合的な事業戦略を明確に打ち出すことが不可欠です。CIOはそれらを踏まえたうえで人材、業務プロセス、テクノロジーに大規模な投資をする必要があるでしょう。保険市場はITサービス業界にとって厳しい競争の場となる可能性があり、ITプロバイダーがその最前線に立つためには規模の問題への迅速な対応が求められます。
セレントは、2008年のIT投資額は30億米ドル(約3370億円)を超えると予想しています。中でも生命保険市場は規模が大きく、他の分野に比べてIT投資額が大きいことから、保険市場の投資額全体に占める比率は最大になるでしょう。IT投資額の伸びは、今後数年間の保険料収入の伸びに比例するでしょう。2012年の投資額は90億米ドル(約1兆120億円)を超えると予測します。
「インドは、世界経済の中で最も重要なプレイヤーとなりつつあります」と、本レポートの共同執筆者で保険プラクティスのシニアアナリストであるキャサリン・スタッグ・マーシーは指摘しています。
「インドはその巨大な可能性の開拓に着手したところであり、いずれ米国や中国を脅かすような世界経済の巨人になることは間違いないでしょう」と共同執筆者のアシュレー・エバンスは付け加えています。
本レポートはインドの保険市場の規模と構造を詳しく分析し、主要なITトレンドを明らかにしています。
レポートは7図と10表を含む25ページで構成されています。
注)米ドルから日本円への換算レートは、2007年12月31日の仲値(三菱東京UFJ銀行公表による)を参照。