カナダにおけるタブレットバンキング:トップ行のサービスを評価
An Evaluation of Tablet Banking at Top Canadian Financial Institutions
Abstract
近年、タブレットは急激に普及しており、銀行にとっても重要なアクセスポイントになってきました。モバイル、オンライン、タブレット等、様々なデジタルデバイス が普及していますが、それぞれの用途には明確な違いがあります。独自のデジタルチャネル戦略を掲げている銀行は、オンラインバンキングサイトや既存のモバイルアプリに頼るのではなく、それぞれのデバイスの機能や特徴に合わせたサービスを展開し始めています。
本レポートは、「カナダにおけるタブレットバンキング:トップ行のサービスを評価」(2013年11月発行)に続く、シリーズ第2弾です。独自のベンダー評価手法(ABCDベンダービュー)をベースに、機能の幅と顧客サービスの充実度に重点を置き、サービスを評価しています。
昨年のレポートでは、カナダのトップ8行が利用しているタブレット用アプリケーションについて評価しましたが、専用のiOSタブレット用アプリを導入しているのは5行のみ、アンドロイド用アプリを導入しているのは2行のみでした。その後の動きとしては、1行がiOS用アプリ、3行がアンドロイド用アプリを導入しました。
今後数年間は、顧客行動の変化に対応できるか否かが、金融機関の差別化の鍵といえます。消費者動向や選好が、顧客を引き付ける要素を定義づけることになります」と、セレント・バンキンググループのリサーチディレクターで本レポートの共同執筆者であるジェイコブ・イエーガーは述べています。
「カナダの金融機関にとって、タブレット用アプリの完全導入は長い道のりとなりそうです。しかしそこには、チャネルの販売力を最大限に活かす大きな可能性が存在しています。セレントの前回のレポート以降、マーケットに大きな変化はありません。」と、本レポートの共同執筆者であるセレント・バンキンググループのアナリスト、スティーブン・グリーアは述べています。