2013年 モデルバンク:銀行のテクノロジー有効利用に関するケーススタディ
Abstract
セレントは、今年で6回目となる「モデルバンク・アワード」にテクノロジーの有効利用を実践している20の銀行の事例を選出し、そのうち1行に「モデルバンク・オブ・ザ・イヤー」を授与しました。
セレントのモデルバンク調査の目的は、「銀行が全ての業務を最新テクノロジーで最適化したらどうなるか」という一見簡単な疑問に対する答を探すことにあります。もちろん、これはそれほど単純な質問ではありません。「全て」や「最適化」という言葉の意味するところは銀行の規模、業務および商品ラインの複雑さ、既存のテクノロジー基盤によって大きく異なるからです。
「銀行業界はイノベーションに果敢に取り組んでいます。今年のモデルバンクにはこれまでになく多数の応募があり、その中から銀行業務で最もテクノロジーを有効活用している事例を選ぶことは大変な作業でした」と、セレント銀行グループのシニアアナリストでレポートを共同執筆したボブ・メーラは述べています。
「プロジェクトの多くは、複雑なシステムを巧みに統合・実装したという点だけでも非常に有力な内容でした。当然ながら、モデルバンクはイノベーションや他の模範となる成功の評価基準を備えている必要がありますが、複雑なプロジェクトは、全ての金融機関やプロジェクトで応用可能なヒントとなることでしょう」と、アナリストでレポートの共同執筆者であるスティーヴン・グリーアはコメントしています。
今年は新たに「インパクト・アワード」という賞を設け、イノベーションだけでなくその簡潔性が注目に値するプロジェクトを選定しました。同賞は、比較的単純かつ低コストであるにもかかわらず、飛躍的なビジネス成果をもたらすプロジェクトに贈られるものです。
レポートでは、以下の金融機関とそのプロジェクトの詳細を紹介しています。
- ABSA Bank:バリュー・バンドル
- ACLEDA Bank:モバイルバンキング・プロジェクト
- BBVA Compass:勘定系システムの変革
- BMO:オンラインによる面会予約
- Capital One:ポイント交換サービス付きのモバイル2.0
- シティバンク:「シティ決済分析」プロジェクト
- コモンウェルス銀行:「最適な人・場所・時」プロジェクト
- Ecobank:トランザクション・バンキングの統合ソリューション
- ハナ銀行:サイバー・ハナバンク
- HSBC:グローバル決済調査プラットフォーム
- ICICI Bank:次世代バンキングソリューション
- JPモルガン・チェース:「信頼できるアドバイザー分析」プロジェクト
- JPモルガン・チェース:法人顧客向けモバイルRDC
- Kotak Mahindra Bank:FinacleからFlexcubeへのリプレース
- RCBC:勘定系システムの移行
- Regions Bank:「NOW バンキング」プロジェクト
- Taishin Bank:リスクおよびマーケティング分析部門の統合
- US Bank:オンライン・マーケティングとリードマネジメントのプラットフォーム
- University Federal Credit Union:ブランチ変革プロジェクト
- Vietnam Prosperity Bank:貸出業務の新規システム導入
本レポートは96p、38図と27表で構成されています。