PLAID社のフルスタック・オンボーディング・ソリューション:統合されたコンポーネントによる価値の促進
Abstract
フィンテックであろうと銀行であろうと、適切な管理の下で開設されていない顧客口座には危険性があるが、だからといって動きのない口座では価値がない。Plaidは、スムーズで安全な口座開設をサポートするだけでなく、顧客が各自の口座をアクティベートして使い始めるのを支援するフルスタック・オンボーディング・ソリューションを提供するために、主要な構成要素の構築および取得を行っている。
2022年1月、Plaidは「オンラインで金融サービスを申し込む際に、より迅速、簡単、安全な本人確認を実現する本人確認およびコンプライアンス(KYC、AML)のプラットフォーム」であるCognitoの買収を発表した。 同社の商品はすでに300社以上の企業で利用されており、その中にはAffirm、Brex、Coinbase、Current、Republic、WyreといったPlaidの顧客の多くが含まれている。
状況が一段落した後、セレントはCognitoのCEO兼創設者で現在はPlaidで本人確認部門の責任者を務めているAlain Meier氏と、Plaidのコミュニケーション部門に所属するKevin Young氏から話を聞いた。その目的は、CognitoがPlaidにもたらす機能面のメリットだけでなく、買収後の会社が目指す広範な構想についても理解を深めることであった。本Solution Briefでは、インタビューの要点をまとめて紹介する。
Plaidでは、競合他社の本人確認機能が追加されたことで、現在はフルスタック・オンボーディング・ソリューションの提供が可能になっている (下図を参照)。Plaidの本人確認ソリューションはもともと堅固なものであり、こうした既存のソリューションに、ダウンストリームのPlaidの口座連結機能および決済機能を組み合わせることで真の力が発揮される。新たなソリューションは、すべてのコンポーネントが同じプロバイダーから提供され、緊密に統合されているため、エンドユーザーエクスペリエンスの質の向上、コンバージョン率の上昇、およびバックオフィス・プロセスの改善が進むほか、不正行為の防止にも役立つ。
すでにPlaidの存在を知っているデジタル銀行やフィンテック企業は、エンゲージメントの範囲を拡大し、単一のプロバイダーから緊密に統合されたソリューションの恩恵を受けるという選択肢を獲得している。今後は、大手銀行も顧客によるデジタル経済へのアクセスを支援するにあたり、Plaidの拡張サービスによって可能になるサポートについて検討すべきである。