銀行業界のIT投資動向:北米市場の展望
Abstract
北米銀行によるIT投資は底堅い拡大傾向にあり、2013年は4%増加すると予想されています。2014年もこの傾向は続き、北米銀行のIT投資額は計594億ドルに達し、4.4%増となるでしょう。米国では2012年にIT投資の伸び率が大幅に低下したものの、2013年はこれを上回る好調な伸びが見込まれます。
セレントの最新レポート「銀行業界のIT投資動向:北米市場の展望」は、米国とカナダの銀行によるIT投資のパターンを調査、分析、比較しています。北米銀行のIT投資額は2012年の547億ドルから2013年は569億ドルに拡大する見通しです。リテールバンキング分野への投資額が好調に伸び、デジタルチャネルや決済関連でも大型投資が続いているのに加え、新規システムへの投資も徐々に拡大しつつあります。とはいえ、順調な面ばかりではありません。ホールセールバンキングの分野では投資の増加傾向は続く見通しであるものの、伸び率はここ数年を下回るとみられ、IT予算の大半は引き続きコンプライアンス、規制、保守管理分野への投資が占めています。
「銀行は保守管理という難題から依然逃れられずにいますが、幸いにも新規システム投資の比重も上昇傾向にあります」とセレント銀行グループのシニアアナリストでレポートを執筆したジェイコブ・イエーガーは述べています。
「多くの銀行は、目標とする強化リストや戦略的プロジェクトに少しずつ取り組んでいます。銀行システムは常に構築または改善すべきところがあるため、そのための資金が必要です」
本レポートは、リテール分野とホールセール分野のIT投資、社内および社外投資、保守管理と新規投資の内訳を地域別に明らかにしています。また、2013年の北米銀行業界における重要なITトレンドと成長分野の概要についても説明しています。
本レポートは34p、13図と1表で構成されています。