中小企業向け融資の改革 パート2:デジタル・ローンオリジネーション・プラットフォームのベンダー
Abstract
過去5年間で、中小企業向け融資の組成を成功させる方程式をマスターした銀行はわずかであった。これらの銀行は今の有利な立場を活かして、ビジネス、運用、テクノロジーモデルを変革している。その結果、サービス・商品を差別化し、魅力的なリターンを確保し、市場シェアを拡大している。これに追随したい銀行は、構築か購入かの決断を迫られている。データと分析におけるスケールメリットを備えた構成可能なクラウドベースのソリューションのおかげで、購入という選択は、ますます魅力的になっている。
成功への方程式は、「既存企業の買収による優位性+改革」=「存続可能なエコノミクス」に集約される (図1)。銀行は、顧客需要、オムニチャネル、複数のカスタマージャーニー機能、安定したバランスシートといった、成功のための強固な基盤を整備しているが、この基盤はしばしば軽視されがちである。しかし銀行に欠けているのは、チャネル、商品、顧客・従業員向けプロセスのデジタル化である。デジタル化がなければ、エコノミクスは成り立たない。
図1:成功への方程式
テクノロジーベンダーとの提携こそが、成功への最も迅速かつ低リスクな道だと考えている銀行もある。パートナーシップは、テクノロジーとその実装だけに留まらず、ビジネスモデルとオペレーティングモデルの改革に関するアドバイスも含まれる。銀行は、現在の中小企業向けの融資の運営方法をデジタル化するのではなく、むしろ政策とプロセスを再構築する必要がある。
今回セレントは、テクノロジーパートナーを求める銀行や信用組合への手引きとしてソリューションの状況をまとめた。本レポートに記載のテクノロジーベンダーは、それぞれ中小企業向け融資を行うスタンドアロン、エンドツーエンドのデジタルローンオリジネーションプラットフォームを提供している。(注:AmountはFundationとODXの経営統合により誕生したLinearFTを買収した)