独立代理店調査:保険会社選別の要因分析
Abstract
生命保険/損害保険の独立代理店が重視する保険会社の選別要因は徹底しています。
セレントの最新調査では、独立代理店の保険会社選別要因として、新規契約のサポート体制、引受け業務のスピード、マーケティング/販売のサポート体制であるという2年前と同じ結果が浮かび上がりました。
保険会社の選別要因に挙げられた項目
ここでは、すべての保険会社が、同一内容の商品を同一価格で提供していると仮定して下さい。その中から1社を取引先として選ぶ場合、最も重要な決定要因を以下のリストから3つ選んで下さい。
「独立代理店は保険会社の選別要因について、極めて一貫した見方をしています」と語るのは、セレントのシニアアナリストで最新レポート「独立代理店調査:保険会社選別の要因分析」を執筆したクレイグ・ウェーバーです。「彼らがまず求めるのは、どの保険会社が最適な商品を提供しているかという点であり、これは顧客ニーズを重視した妥当な視点です。ただし、その後、新規契約のサポート体制、業務のスピード、マーケティングのサポート体制などに焦点は移ります。」
ウェーバーは、代理店が、保険会社出資のプロジェクトの中で、新規顧客申請に関する代理店用ウェブサイトをトップに挙げていることを指摘します。「代理店が求めているのは、テクノロジー自体ではありません。彼らは、新規案件に関する説明、申請、引受け決定プロセスを最小限の労力で完了できる機能を求めているのです。代理店が顧客の獲得を重視していることを考えれば、これは正常な態度です」とウェーバーは述べています。
もう一つ興味深い調査結果は、保険会社が代理店にアピールするのに、他社より低い保険料や高い手数料を設定する必要はないという点です。「代理店はこれらを、あれば良いものと見なしていますが、一方、商品やサービス、新規契約のサポートは絶対に不可欠な要素なのです」とウェーバーは続けます。
全52ページに及ぶ当レポートは、オンライン調査の結果をもとにしており、様々な独特のテクノロジーやサービス上の課題についても詳しく考察しています。レポートで、特に注目した調査結果は、「保険会社の集中度」(独立代理店が業務提携先を少数の保険会社に絞り込む意向)が業務内容によっていかに異なるか、新規契約のサイクルタイムが成約率にどのように影響を与えているのか、独立代理店の日常業務では、電話やファックスといった「旧態依然」のツールがいまだどの程度使用されているのか、そして、代理店が、申請データの入力ツールとして独自システムとそれ以外のシステムの併用をどの程度望んでいるかなどです。