ウェルス・マネジメント・テクノロジーの展望:2005年
Abstract
セレントの推測では、2005年、全世界のウェルス・マネジメント関連IT投資総額は、前年比23%増の24億米ドル(約2,700億円)に達する見通しです。このうち、北米における投資額が全体の42%を占めるでしょう。
セレントの最新レポート「ウェルス・マネジメント・テクノロジーの展望:2005年」は、北米のウェルス・マネジメント市場の現状について、市場とテクノロジーの最新トレンド、主要開発動向、入手可能なソリューションに焦点を当てて分析しています。また、大衆富裕層と上位富裕層をターゲットとする際の戦略の違いやウェルス・マネジメント・テクノロジーの導入を巡る課題について論じるとともに、現在銀行が進めているウェルス・マネジメント・プロジェクトの実例を幾つか紹介しています。
セレントのアナリストでこのレポートの共同執筆者であるイザベラ・フォンセカは、「銀行がトランザクション主導の収益モデルからフィーベースの多様な収益モデルへの移行を進める中、金融機関にとって富裕層顧客の囲い込みは引き続き優先課題となるでしょう。ウェルス・マネジメント関連のテクノロジーはなお発展段階にあり、今後も多くのベンダーが活動を展開していくでしょう」と述べています。
レポートでは、ウェルス・マネジメント戦略の成功に欠かせない重要なシステム・コンポーネントのフレームワークを提案しています。また、北米を拠点にフィナンシャル・プランニングやポートフォリオ構築/アセット・アロケーション、データ統合、そしてウェルス・マネジメント・プラットフォームなどソリューションを提供しているベンダー27社について検証しています。
レポートの共同執筆者でアナリストのアロイス・パーカーは次のように指摘します。「現在の市場における有力なソリューションは、次の2つのうちいずれかのアプローチをとっています。1つは、ウェルス・マネジメント・テクノロジーの独自プロバイダーとして全領域にわたって必要な機能を提供する方法です。もう1つは、より大きなプラットフォームに統合可能なコンポーネントを1つまたは複数提供するというものです。」
金融機関がターゲットとする顧客層は、今や大衆富裕層から超富裕層まで広範囲に広がっています。要求を増し、多様化する顧客層に対応すべく、ベンダー市場もここ1年半で変化を遂げましたが、こうした流れはこの先も続くでしょう。
本レポートでは、ソリューションのカテゴリー別に、今後製品投入を予定しているベンダーの概要を紹介しています。
レポートは9図と7表を含む全35ページで構成されています。
注)米ドルから日本円への換算レートは、2005年7月29日の仲値(東京三菱銀行公表による)を参照。