Consent & Control Centerの構築: 銀行における顧客データのマネタイズ
2017/12/01
信頼と公正な取引に基づいた、顧客エンゲージメント基盤の構築
Key research questions
- ンセント&コントロール・センターの定義とは?そして、その重要性とは?
- 金融業界における事例は存在するか?
- ンセント&コントロール・センターの導入に向け、銀行はどのように取り組むべきか?
Abstract
コンセント&コントロール・センターを導入することで、銀行は顧客との信頼関係を強化し、信頼と公正な取引といったコンセプトに則した、顧客エンゲージメントの基盤を構築できます。
銀行は、コンセント&コントロールセンター(CCC)を通じて、顧客に自身のデータをセルフサービスで管理できるようにすべきです。本レポートは、CCCの定義とその重要性を説明した上で、顧客との信頼関係の強化に取り組んでいる銀行の事例を紹介します。
バンキングのオープン化が進むなか、顧客と銀行間のやりとりは、銀行チャネルを通じたものだけではなく、サードパーティ経由のものにも広がっています。同時に、顧客は自身の個人データが持つ価値をより理解するようになり、「どの」データを、「誰」と、「どのような目的」で共有するか、といった点を、より強く意識するようになっています。
銀行は、顧客からデータ共有に関する同意を得ることだけに留まらず、顧客が自身のデータを継続的に管理できるような、セルフサービス管理ツールを提供すべきです。こうしたCCCを採用すれば、銀行は顧客との信頼関係を強化できるでしょう。今後、CCCは銀行以外のデータソースの管理にも広がっていく可能性があり、新たな収益化のチャンスをもたらすほか、顧客の本人確認手続き(KYC)など、データに依存するプロセスのコスト削減にもつながるとみられます。