保険会社のITガバナンス:万能型はありえない
2015/06/08
キャサリン・スタッグ・マーシー
Abstract
保険会社の毎年多額のIT投資を行っています。投資をいかに意思決定し、IT投資とビジネス成果との結びつきをいかに管理するか、が重要です。セレントは、こうした課題が特に問題となる多国籍の大手保険会社に焦点を当て、ITガバナンスをめぐる最新のテーマを明らかにします。
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | ITガバナンスはなぜ重要なのか? |
2 |
大手保険会社におけるITガバナンスの現状は? |
3 | 優れたITガバナンスに必要なファクターとは? |
本レポートでは、多国籍の大手保険会社10社のうち 5社の経営幹部へのインタビュー、セレントがこれまでこの分野で積み重ねてきた取材や経験も加味しつつ「あらゆる保険会社において再現可能な『最適な』ITガバナンスの枠組みが存在する」という一般的な想定は正しいかどうかを検証します。ITガバナンスの根幹に立ち返り、ビジネス戦略とどう関連付けたらいいかを示します。
「ITガバナンスとはIT専門家が閉ざされた部屋の中で行うものだという認識がまだ一般的なようです。そして、事実それとほとんど変わらないのが現状です。しかし、優れたITガバナンスとは、ビジネスマニフェストを体現化したものなのです」とセレント保険プラクティスのエグゼクティブアドバイザーでレポートを執筆したキャサリン・スタッグ・マーシーは述べています。
レポートでは、ITガバナンスがなぜ重要なのか、多国籍の保険会社が直面する主なテーマを取り上げ、優れたITガバナンスに必要な6つのファクターを示した上で、保険会社は何に注力すべきかについて提言しています。