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バーゼルⅢ:リスク管理のテクノロジーアーキテクチャ構築に向けた指針

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2011/06/27

Abstract


金融機関がバーゼルⅢに対応するためのテクノロジーを構築・選定・統合するにあたっては、最終的なリスク管理機能構築に向けた進化に対応することで何を達成したいのか、明確なビジョンを策定する必要があります。

バーゼルⅢで定められる銀行の自己資本比率規制は、ますます煩雑で「付加的な」様相を強めています。背景には、考慮すべきリスクの種類や資本バッファーが増えていることがあります。世界的な規制改革の流れの中でも、バーゼルⅢが定める自己資本と流動性の新規制は、今後10年間の銀行業界の業績を左右する最大の要因の1つとなるでしょう。業務コスト、借り入れ制限、資本の固定化といった点を勘案すると、銀行の株主資本利益率(ROE)は3~5%押し下げられると予想されます。

セレントの最新レポート「バーゼルⅢ:リスク管理のテクノロジーアーキテクチャ構築に向けた指針」は、銀行やテクノロジーソリューションのプロバイダーが現在の「早い」段階で十分な準備態勢を整えるために必要な要素と今後の道筋について論じています。新規制に盛り込まれる選択肢や規則に対応するにためには、業務とリスク管理における大原則を念頭に置いた上で、ITアーキテクチャ戦略やアーキテクチャ要件で大きく後れを取らないようにする必要があります。

「市場には逆風が吹き荒れ、既に新自己資本比率規制への準拠が進むなか、金融機関にとっては、バーゼルⅢ関連投資とその成果を最適化・調整し、組織全体に付加価値をもたらすことがさらに重要な責務となっています」と、セレントのリサーチディレクターでレポートを執筆したキュビラス・ディンは述べています。

本レポートはバーゼルⅢとリスクに関するシリーズの最新レポートで、現行のバーゼル規制と新規制を比較し、金融機関が戦略的ビジネスやテクノロジーの視点から今回の規制見直しにいかに対応すべきかを提言しています。