信託業務と証券業務の分断の克服:アドバイザー向け共通プラットフォームへの移行
2018/09/28
本レポートで取り上げたプラットフォームが提供する離散型統合モデルは、アドバイザー向け機能を最大限拡充するための最適な方法をめぐる注目すべき見解を反映している。
Key research questions
- 信託業務と証券業務を統合するための要件とは?
- デジタル化がウェルスマネジメント業務に及ぼした影響とは?
- 統合モデルのタイプによって優劣の差はあるか?
Abstract
顧客は、1つの金融機関で保有する投資商品を証券、信託、銀行といったチャネル別に分けるのではなく、全体として捉えている。本レポートでは、金融機関が新しいタイプのミドル/バックオフィスシステム利用して、既存の垂直型システム構造の限界を超え、一貫性のあるチャネル横断的な顧客エクスペリエンスを提供する統合プラットフォームを開発する方法を考察している。
信託業務および証券業務をアドバイザー向けの共通プラットフォーム上で統合する取り組みは、顧客ニーズと従来型のウェルスマネジメントサービスモデルとのギャップを解消することを目的としている。新たなモデルのポテンシャルを引き出すためには、縦割り組織の解体、細分化した販売チャネルの一体化、新たなステークホルダーのニーズへの対応などが必要となる。