バイサイドのビジネス/ITトレンド:アセットマネジャーとベンダーへの影響
2016/07/11
ジェイ・ウォルステンホルム
Abstract
バイサイドは、投資のアロケーション決定(アクティブ運用によるアルファ創出のほか、低コストのパッシブ運用、スマートベータ、負債対応投資(LDI)、ALM、オルタナティブ資産など)に大きな影響を及ぼす様々なマクロ経済要因に直面しています。そして、こうした新たな投資を目指す動きが業務およびテクノロジーの改革を促し、新たな投資の有効な機能と管理につながっています。
既存の古い体制およびテクノロジーでは、こうした新たなマルチアセット投資のポートフォリオ構築から取引、ポートフォリオ管理に至る一連のプロセスを効率的かつ安全に処理することはできません。規制、投資委員会、監査人および顧客の要求により、運用の選択肢を増やさざるを得なくなっています。資産保有者は、幅広い投資商品の提供に加えて透明性、卓越したサービス、監査可能な業務体制を備えたアセットマネジャーに資金をシフトさせるとみられます。
レポートでは、バイサイドによる投資の方向性を変えつつある主なトレンドを明らかにし、そのために必要なフロントからバックオフィスに至るオペレーショ体制とシステムについて論じています。
バイサイドでは急速な変化が進行しています、いや、決して急速とは言えないまでも、方向性が大きく変わりつつあるのは明らかです。「巷ではディスラプションという言葉があふれていますが、バイサイドが破壊的な変化の中にいるのは明らかで、大きなトランスフォーメーションが進行しています」とセレント証券プラクティスのシニア・アナリストのジェイ・ウォルステンホルムは述べています。