2006年 ウェルスマネジメント・テクノロジーベンダーの位置づけ: データ統合
Abstract
セレントは、ウェルスマネジメント向けデータ統合ソリューションを手がけるベンダーについて、大衆富裕層及び超富裕層の各市場セグメントに基づいて比較・評価しました。
セレントは最新レポート「2006年 ウェルスマネジメント・テクノロジーベンダーの位置づけ:データ統合」で、北米市場の代表的なデータ統合ソリューション5社を比較しています。セレントの評価では、大衆富裕層(投資資産総額が100万米ドル未満)向け製品分野のベンダーではCashEdgeとuMonitor が有力であり、一方、超富裕層向け製品の分野ではAlbridge Solutionsがトップベンダーという位置づけです。CashEdgeの強みは、データソースの幅広さと製品に組み込まれたデータ管理及びアラート機能との相乗効果です。また、uMonitorの長所は、機能性と業界における存在感です。一方、Albridge Solutionsの場合、データソースの質と先進的機能がソリューションの優位点です。
ウェルスマネジメント用のデータ統合機能はデータの収集及び表示を自動化するもので、ファイナンシャル・アドバイザーは一つのインターフェイスを通じて顧客の全保有金融資産にアクセスできるようになります。こうしたサービスは、様々な運用会社に幾通りものポートフォリオを保有する富裕層や超富裕層にとって特に重要性が増してきました。
「データ統合の採用を牽引する主な要因の一つに、アドバイザーが顧客サービスの強化を目指していることが挙げられます。そして、運用に関する的確な助言をするには、顧客のポートフォリオの全容を把握できる機能が欠かせない要素なのです」と語るのは、セレントのアナリストで本レポートの共同執筆者であるステファニー・ギルマーティンです。「ウェルスマネジメント分野のニーズに対応するデータ統合ソリューションは大衆富裕層から超富裕層に至る各セグメント向けに様々な機能を拡張しながら発展し続けてきました。」
顧客口座の一元化には多くのメリットがあるものの、一元化されたデータの利用に消極的なアドバイザーもなお数多く見られます。金融機関によってセキュリティ管理方法が異なること、タイミングやデータの信頼性の点、そしてアドバイザーとのパスワード共有に対する顧客の抵抗感など、これらは全て業界が直面している問題です。本レポートで取り上げた各ベンダーは、ウェルスマネジメント市場における競争力を維持するために、こうした課題解決に取り組んでいます。
レポートでは、北米ウェルスマネジメント市場のベンダー動向について概説するほか、各ソリューションの特性と機能、長所と短所、顧客数、データソース、統合方法などを評価しています。また、セレントの「ABCDベンダービュー」に基づいて、ベンダーを相対比較しています。
比較対象としたベンダーは、Albridge Solutions、ByAllAccounts、CashEdge、uMonitor、Yodleeの各社です。
本レポートは6図と14表を含む全42ページで構成されています。