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個人保険におけるデータ、アナリティクス、コンシューマライゼーション

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2020/03/01

Abstract

個人保険は、消費者と需要サイドのデジタル・イノベーション/ サービスへの期待によって支配されている。期待は加速度的に高まっており、すべてのディストリビューションチャネルで入手できる品揃えは、古い商品の現代化を推進し、一方で新しく革新的なデジタルによって変革された保険プログラムと競い合っている。

同様の変革は、個人保険のみならず、消費者金融、住宅ローン、健康関連、コンテンツ、旅行、ショッピング、エンターテイメント等に影響を及ぼしている。「コネクテッド」な(常時コンピューターネットワークに接続している)生活がニューノーマルとなり、ギグエコノミーやシェアリングエコノミーを加速している。

「コネクテッド・カスタマー」とコネクトすることにより、保険バリューチェーンにおけるエコシステム効果が増幅する。そのバリューチェーンとは、消費者との直接的関係、独立代理店やベンダーによる関係、または専属代理店を通した関係である。

企業のエグゼクティブは、保険バリューチェーンのすべてのリンクにおいて、最終顧客のニーズを満たそうと懸命の努力をしている。直販プログラムは並外れて成功しており、出費圧力をかけ、アナリティクス戦略のニーズを生み出している。成功しているイノベーションやAIのパイロットプロジェクトは複数あるが、概念実証やポイントソリューションから本稼働に移行する段階で、ITビジネスパートナーとの新たな緊迫した関係を生み出している。

競合他社およびパートナー企業には、インシュアテック企業、総代理店 (MGA)、そして伝統的な保険業界のベンチャーキャピタル・プレイヤーの内外から集められた何十億という資金から誕生した新しい保険会社が含まれている。

保険チームは、新たな「過去にないものを生み出す技術」を思い描いており、そこでは古いデータ記憶装置や容量制約は、クラウドベースの記憶装置、あらゆる種類のデータ・パイプライン、新しいデータを利用する新しいアナリティクス、実質的に無制限の計算能力に取って代わられる。データ + AI + クラウドでは、電話やドローン、センサーがAIにより人々を強化する。

データ+AI+クラウドは、保険のコネクテッド・バリューチェーンのすべてのリンクを合理化・圧縮することが期待される。個人向け/ 企業向け保険において、住宅、車、そして実質的にすべてのタスクまたはリソースを混ぜ合わせて活用することは、新たなチャンスだけでなくリスクももたらしている。

従来の商品中心の業務から顧客中心の業務への移行により、データ品質問題の多くの事例が明らかになっているが、それらの問題は顧客データプラットフォームの設計によってのみ解決することができるだろう。クラウドへの切り替えだけでは、このレベルのデータ利用のミスマッチは解決できないだろう。顧客レベルですべてをリンクすることが成功の鍵である。

リスク/ 倫理/規制による要件に対しての透明性、審査可能性、および柔軟性の必要性は、情報の様々な利用(いつ、どこで、何を、なぜ、誰によって)の追跡を必要とするだろう。中小企業保険は個人保険から学んでいる。

データ主導を実現するためには、データを適切に取得・保管するためのカルチャーの変化が必要である。組織を再教育し、データや高度なアナリティクスの専門用語について議論し、新しいツールやスキルを理解することが取り組むべき大きな課題である。

クラウドベースのAIによるアセットとしてのデータは、競争上必要なものであり、ニューノーマルである。

(詳しい情報は、セレント北川俊来TKitagawa@celent.comまでお問合せください)