Celent Digital Banking Panel Series Part 4
Abstract
(英文レポート"Getting to Digital: Assessing Banks’ Progress:Celent Digital Banking Panel Series Part 4"の重要部分を抽出し翻訳しました。)
セレントは2016年3~4月に北米銀行を対象にデジタルチャネルによる取引および販売目標の達成状況とその改善に向けた取り組みについて調査しました。その結果をもとにデジタルおよびATMチャネルの業務活動に関する具体的な指標を分析した結果、ほとんどの銀行にとってまだ道のりは遠いという現状ということが明らかになりました。
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | 支店のリソースを活用してデジタルチャネルの導入を促進する手法は成果をもたらしたか? |
2 |
銀行はデジタル化目標を達成したか? |
3 | 販売活動のデジタルチャネルへの移行はどの程度進んだか? |
本レポートは4回目となる「デジタルバンキング・リサーチパネル」調査の結果を分析しています。今回は、銀行によるデジタル化および販売目標の達成状況を調査しました。
2016年3~4月の調査では、多くの銀行でオンラインバンキングの利用が予想を下回っている一方、モバイルバンキングの利用は目標を多少上回るペースで進んでいるとの回答でした。支店スタッフにデジタルチャネルの利用推進役を担ってもらっているとする銀行が増えています。具体的には、デジタルチャネルの利用を促すための支店スタッフを配置するプロジェクトを実施中とする回答が42%、準備または試験的な実施を始めているとする回答が27%となっています。
多くの銀行は、取引をデジタルチャネルに移行する取り組みをここ数年進めてきました。デジタル化とは取引をセルフサービスに移行し、サービスコストの低下と顧客経験の向上を図るものです。小売りサービス業界全体と比較すると銀行のこれまでの動きは特異と言えるでしょう。小売業者にとって、デジタルチャネルは、販売収入を増やすための仕組みでした。金融機関にも今やっとその段階に達しました。全体として、銀行はオムニチャネルでの顧客エンゲージメントの経験が不足しており、そのため、これまでデジタルが販売に及ぼす影響はこれまで小さかったのでした。
「今は支店における販売活動が主流となっていますが、今後はデジタルに移行するでしょう。その動きがどのように、どのようなスピードで進行するかは、市場セグメントや金融機関によって大きく異なります」とセレント銀行プラクティスのシニア・アナリストでレポートの共著者であるボブ・メーラは述べています。
レポートではデジタルバンキングの利用状況、アクティブユーザーとはどのようなセグメントか、次に、取引および販売活動がどの程度デジタル化したか、デジタルエンゲージメントと顧客獲得の有効性を向上させるために銀行は何をしているかについて説明します。最後に、デジタル化をより迅速かつコスト効率良く進めるための方法を提案しています。
本レポートは、セレントが新たに立ち上げた「支店改革調査」にもとづくレポートの第4弾で、北米に広がりつつある支店変革の動きに焦点を当て、その目標、 優先順位、障害、予想される成果を詳しく分析することを目的にしています。調査対象には、セレントの顧客/非顧客の両方が含まれており、2016年には 1ヵ月おきに調査を実施する計画です。同調査への参加を希望される場合は、こちらからお申し込みいただくか、担当 福盛:yfukumori@celent.comまでお問い合わせ下さい