STP追求プロジェクト: コーポレート・アクション自動化のケーススタディ
Abstract
セレントは、全米トップ10内にランクされるミューチュアル・ファンド運用会社の、あるプロジェクトのケーススタディを紹介します。ケーススタディでは、この会社がコーポレート・アクションの自動化に焦点を絞り、ミドルまたはバックオフィスの一部業務におけるストレート・スルー・プロセシング(STP)の強化を目指すという大胆なプロジェクトをどのように遂行したていったかを分析しています。
セレントの最新レポート「STP追求プロジェクト:コーポレート・アクション自動化のケーススタディ」は、大手ミューチュアル・ファンド運用会社が抱えるコーポレート・アクション関連業務の課題を検証し、その中の一社がマニュアル作業の集中しがちなコーポレート・アクション処理/照合プロセスをベンダーソリューションの導入によって合理化した過程を紹介しています。
プロジェクトでは、同社の既存システムアーキテクチャを徹底的に見直し、次のような計画を策定しました。
- 業務の効率性を向上させるため、より合理的で柔軟なシステムストラクチャーに移行する
- 将来にわたる成長や変化に対応できるようにする
様々なベンダーソリューションを対象に大規模なテストを重ねた結果、同社はSmartStream Technologiesのコーポレート・アクション用ソリューション「TLM」を選択しました。
同社では、ソリューションを導入するにあたり、コーポレート・アクション関連業務の段階的な自動化を進めるアプローチをとり、第一段階として、各コーポレート・アクションのマスターレコード(「golden copy」)を作成するためのデータキャプチャー/クレンジング/スクラビングといった社内管理プロセスの自動化に着手しました。次に、投資家の任意選択プロセス、権利数の算出、カストディアンとの照合、記録管理システムへの入力などの自動化に取り組みました。こうしたコーポレート・アクション業務の自動化によって、以下をはじめとする数多くの恩恵がもたらされました。
- コーポレート・アクション情報の質の向上
- スタッフの生産性向上
- エラー比率の低下
- 例外の可視化の向上
「STPを追求するためのプロセス自動化やシステム合理化を進めた同社の決断は、米国の大手運用会社に共通する流れをうかがわせるものです。これらの会社は、STPによる統合の強化が大幅な業務効率化やコスト削減をもたらし、投資利益(ROI)の創出につながると確信しています」とレポートの共同執筆者であるオクタビオ・マレンジは述べています。
レポートでは、同社のSTPおよびコーポレート・アクション自動化プロジェクトのプロセスを詳述しています。さらに、同様のプロジェクトを検討している金融機関に向けた提言とワークシートも掲載しています。
このレポートは3表と8図を含む全27ページで構成されています。