中国の資本市場向けテクノロジーベンダー
Abstract
中国の証券業界向けIT市場は寡占化が進んでいますが、QDII(適格国内機関投資家)制度、信用取引、株価指数先物のほか、委託売買業、先物CTA(商品取引顧問業者)、先物ファンドおよびQFII(適格外国機関投資家)制度の導入など、なお多くのビジネスチャンスが存在しています。
セレントの最新レポート「中国の資本市場向けテクノロジーベンダー」は、中国の証券業界における規制動向、市場トレンド、商品の特徴、ベンダーが提供する機能などを明らかにしています。
中国のマーケットデータのセクターは細分化が進んでおり、主なベンダーはWind Financial Information、ブルームバーグ、ロイター、Shihua Financial Information、Qianlongなどです。一方、ポートフォリオ管理、トレーディングシステム、バリュエーションおよびリスクマネジメントシステム、ウェルスマネジメントシステムなどの業務関連システムの分野は、Hundsun Technologies、Shenzhen Kingdom Technology、SunGardなど少数のベンダーによる寡占状態にあります。 このうち最大のシェアを誇るHundsunは、トレーディングシステム市場で47%、管理システムで54%、株価指数先物システムで43% のシェアをそれぞれ確保しています。Shenzhen Kingdomがこれに次ぐ高いシェアを獲得しています。
「中国の証券業界向けIT市場への参入を検討している海外ベンダーは、トレーディングシステムやバリュエーションシステムなどに焦点を絞り、新規ビジネスを積極的に展開している証券会社にターゲットを絞るべきでしょう。すでに成熟したシステムに関しては、ほぼ飽和状態にあるからです」と、セレントのアジアフィナンシャルサービスグループのアナリストでレポートを執筆したフア・ジャンは述べています。