NETERIUMのソリューション:JETFLOWとJETSCAN
API、クラウドおよびAI の機能を組み合わせた監視リスト・スクリーニング
Abstract
金融サービスのデジタル化に伴い新たな商品、販売チャネル、ビジネスモデルが生まれ、より迅速なオンボーディング、即時送金、フリクションレスなユーザーエクスペリエンスを求める顧客に対応して顧客行動および顧客エクスペリエンスの改革が進んでいる。取引量が増加し、待ち時間の短縮が図られるなか、コンプライアンスの管理を徹底しつつ(特に金融犯罪の防止対策)、これらの変化に対応するのは至難の業といえよう。既存のコンプライアンスシステムでは今日の課題に十分対応できないからだ。
2017年創業のフィンテック系スタートアップのNeteriumは、AIとマシンラーニングを駆使したAPIネイティブでクラウドファーストの監視リスト・スクリーニングソリューションを開発した。セレントは先に、同社から会社概要と提供するソリューションについてブリーフィングを受けた。本レポートではそのポイントを説明する。
Neteriumは「Jetscan」と「Jetflow」という2つのソリューションを展開している。前者は, ネームスクリーニング用API、後者は取引スクリーニング用APIである。これらソリューションはアドバンスド・アナリティクスを使うことでスクリーニングの有効性と効率性を向上し、ポスト・スクリーニング・ルールの必要性を減らすことでスクリーニング手続きを簡素化している。また、クラウドベースのアーキテクチャによってリアルタイムのスクリーニングと高いスループットを実現し、加速度的に拡大する電子決済の取引量に対応しようとしている。
Neteriumのソリューションは、先進的なテクノロジーを持つ金融機関、フィンテック企業、新興APIソリューションプロバイダーなどに最適な製品である。レガシーシステムを抱える金融機関の多くは既存システムと技術的負債に付随する惰性が阻害要因となっており、AIおよびAPIテクノロジーの導入スピードにはばらつきがある。特に、金融犯罪コンプライアンス業務は規制当局の監視下にあるため、新たなテクノロジーの導入がより難しくなっている。この分野でNeteriumのソリューションを補助的なスクリーニングエンジンとして使えば、既存のスクリーニングソリューションが発するアラート件数を減らし、事業の効率化を図ることにつながる。