銀行ビジネスモデルの進化と、それをサポートするコアプラットフォームの役割
2020/06/03
銀行はこれからどうなっていくのか?
Abstract
銀行サービスは、顧客の期待に応えて事業を発展させていく新たな市場参入者の出現により、ビジネスモデル・イノベーションの時代を迎えている。また、2009年から19年にかけての景気回復局面の10年間に、手数料収入や利ざや収入などこれまで信頼できる収益源であったものが一部回復しなかったことから、金融機関は現在、価値創造の新たな方法を模索している。具体的には、新たな収益源を開拓し、真のプラットフォームの価値創造という特性を強化するために、次のような新たなビジネスモデルを模索している。
- マーケットプレイス
- サービスとしての銀行(BaaS)
- ハイブリッド/プラットフォーム
新たなビジネスモデルには、様々な新しい要件に対応できるコアシステムが必要となる。コアシステムは問題を解決する上で不可欠な要素だが、それでも主要なボトルネックが残ってしまう。コアシステムからデータを取得するのはどの程度難しいのか。顧客記録といったデータに小さな変更を加えるのはどの程度簡単(または複雑)なのか。新たな商品を開発・発売するのにはどれくらいの時間がかかるのか。銀行は従来のオペレーティングモデルの簡素化、手続きの自動化、革新的な口座機能の提供、クラウド導入の実現を目指してはいるが、どうしても柔軟性に欠ける。