保険商品のアジリティを向上させる:どこを生かすか?【全訳版】
Abstract
(このレポートは2013年7月17日に” Designing for Product Agility: Where Should Insurers’ Products Live?" というタイトルで英文で発表されましたが、和訳版を2014年1月17日に発行しました。)
セレントは、保険商品に変更を加える際や商品エンジンを導入する際のポイントは何かを分析しました。また、そうしたアプローチで取り組む場合の利点と問題点についても論じています。
保険商品の複雑さは、経営モデルとシステムの複雑さに根差しています。保険会社はその時その時の変化に応じて様々なシステムやモデルを採用してきましたが、それらを並行して同時に運用しなければならなくなっています。こうしたシステムは意図的に簡素化しない限り無秩序になり、時間の経過とともに複雑化していきます。こうした商品の複雑さ(コスト要因や変更の障害となる要因など)を理解するためには、商品を変更する際のシステム(人員およびIT)について理解する必要があります。
セレントの最新レポート「保険商品のアジリティを向上させる:どこを生かすか?」は個別の保険商品の特性、商品ライブラリーを分析し、何が保険商品管理の枠組みの違いを生む要因となっているかを探っています。また、保険会社が商品エンジンに対する自社特有のニーズを理解し、最適な選択をする上で役立つ情報を提供しています。
「保険会社によって保険商品の定義が異なるように、商品の構造は各社の優先順位に応じて異なっています。商品の構成要素の位置づけ、変更頻度に関する優先順位のつけかた、等が保険会社のDNAを決定づけているのです。自社の現在位置を把握し、将来どこを目指しているかを理解することは、戦略的に重要なポイントです。商品の構成要素に関する保険会社の想定が妥当であれば、市場の変化に効果的に対応することも可能です」と、セレント保険グループのシニアアナリストでレポートを執筆したクレイグ・ビーティーは述べています。