保険請求におけるデータサイエンス:デジタルの推進と顧客が求めるデジタルエクスペリエンス
顧客はエンドツーエンドのデジタルエクスペリエンスを求めている
Abstract
保険請求は、個人保険、商業保険、特殊保険のすべての保険商品を対象としている。多くの場合、会社のキャッシュフローの7割以上が保険請求部門を経由して、保険契約者を補償するという約束を果たす。
その責任を忠実に果たすことにより、保険請求部署は顧客ニーズの変化の最前線の矢面に立たされる。今日の環境における顧客ニーズとは、より速く、より良く、コネクテッドで、デジタルということになるが、それは大規模なデータサイエンスの適用に完璧な状況である。
COVID-19の期間中にデータやアナリティクス、クラウドの国際的な事例から学ぶことは、この危機から得られる唯一の良い事かもしれない。驚くべきことに、わずか数週間で多くの創意工夫が進化し、その多くがデータ、アナリティクス、クラウドによって牽引されている。
顧客、従業員、代理店、ベンダーが、データ、AI、クラウドの助けを借りてタッチフリーで社会的に距離を置いたデジタルエクスペリエンスを採用すると、オフィスワークや代理店への訪問は以前とは全く違うものとなるかもしれない。
コアシステム、人、プロセス、テクノロジーが交流/ 相互作用/ 介入することにより、リスク移転のための保険契約の整合性を維持し、顧客アドバイザリー、保険請求の満足度向上、および顧客維持の取り組みをサポートする。更に取引の各時点および保険バリューチェーン全体で、詐欺/ 浪費/ 不正利用を防止し、他の当事者が支払うべき金銭の回収を目指す。
最先端の企業は、デジタルな働き方には正確なデータが必要であり、それを最新の状態に保つことで価値を最大限に引き出すことができるということを誰もが理解している企業文化を醸成している。更に、ビジネスチャンス、新しくより良いデータと分析、よりスマートな保険請求セグメンテーションの拡大する領域における新しくより良い意思決定を評価することで、分析戦略を常に更新している。
セレントの保険請求のリサーチや経験から、近年データサイエンス導入の機運が高まっていることがわかった。COVID-19により発生した必要性から、このようなトレンドが加速している。
保険会社が今なすべきこと:
- 急激に変化する時代にアナリティクス戦略を構築し、それに基づいて行動する。
- ハブ、ダッシュボード、マップ、モデル、分析、意思決定、フィードバックにより顧客のニーズとビジネス成果をリンクする。
- リモートデータ収集、データ事前入力、ロボットサービス、センサー、ベンダーを利用して、コストを削減しビジネスに回復力をもたらす。
- データポリシー/ 手順/ ガバナンスを作成し、あらゆる種類の新しい監視、健康状態、安全性、予防、およびコンプライアンスのニーズを管理する。
- COVID-19関連の保険請求を特定・追跡する仕組みを確立する。
デジタルでタッチレスな働き方は、すべての仕事や経験に適合するわけではないが、コネクティビティやコラボレーションの技術を迅速に活用することで、遠隔地や社会的に離れた場所にいることのギャップを解消している。
テレ・エブリシングは、ビデオドクターから、バーチャルな食料品の買い物や何でも宅配まで、今では当たり前のことになっている。これが安全なオフィス環境でどのように機能するかは、テスト・改良する必要がある。
画像、ビデオ、ライブインタラクション、チャットボット、会話型AIによる顧客のセルフサービスの増加を見込む。
(詳しい情報は、セレント北川俊来TKitagawa@celent.comまでお問合せください)