ウェルスマネジメントの領域別IT支出予測 2023–2028
2024/03/31
フロント/ミドル/バックオフィスにおけるIT支出の傾向分析
Key research questions
- 今後5年間のウェルスマネジメント会社によるIT投資額は?
- 支出が最も大きく成長する事業分野は?
- フロント/ミドル/バックオフィスの支出は地域によってどのように異なるか?
Abstract
ウェルスマネジメント会社によるIT支出は世界中で加速している。そこで本レポートでは、セレントの新しいウェルスマネジメントIT支出予測モデルを活用し、ウェルスマネジメント会社のIT支出をフロント/ミドル/バックオフィスの各部門別に予測する。これは、Celent Technology Insight and Strategy Survey (CTISS)の主要なインサイトと、金融機関からの報告データに基づいて予測したものである。
ウェルスマネジメントのIT支出は、フロント/ミドル/バックオフィス全体で2028年まで増加傾向が続くと予想されている。ウェルスマネジメント会社の中で顧客およびアドバイザー向けの販売機能を担うフロントオフィスは、IT支出が最も大きく、かつ急速に成長している部門である。フロントオフィスにおけるウェルスマネジメントのプロセスをサポートする機能を持つミドルオフィスは、IT支出全体の4分の1以上を占めており、この割合は2028年まで維持される見通しである。社内の管理、処理、コントロールの機能を担うバックオフィスは、現在ウェルスマネジメントのIT支出の約4分の1を占めているが、フロントオフィスとミドルオフィスの支出が急速に拡大する中、この割合は2028年までに低下すると予想される。
本レポートが対象としたのは事業分野別のIT支出であり、ウェルスマネジメント会社の以下の分野に関する支出状況について分析した。
フロントオフィス:
- 顧客獲得
- オンボーディング
- デジタルチャネル
- アドバイザープラットフォームおよびクライアントプラットフォーム
ミドルオフィス:
- ポートフォリオ管理および取引
- 投資リサーチおよび分析
- ビジネスインテリジェンス
バックオフィス:
- アカウント管理およびオペレーション
- リスクおよびコンプライアンス
- 清算および保管
また、各国のデータから以下の地域別の予測も導き出した。
- 北米
- 欧州
- アジア太平洋
- 中東・アフリカ
- 中南米