カナダのデリバティブ市場
2013/10/28
アンシュマン・ジャスワル
Abstract
カナダのデリバティブ市場は世界トップクラスとはみなされてはいませんが、比較的よく発達しています。同市場は電子取引の水準が高く、実績を伸ばしてきています。
セレントの最新レポート「カナダのリバティブ市場」はカナダの上場およびOTCデリバティブ市場を、最近の規制と合わせて分析します。カナダの市場も、他の多くの市場と同じように世界的金融危機の影響を受けましたが、その後回復、成長してきました。しかし、同市場にとって昨年は困難な年でした。このような状況を背景として、本レポートは各種デリバティブ商品カテゴリーの実績を取り上げます。
カナダの主要デリバティブ取引所であるTMXグループ・モントリオール取引所は世界第17位で、2012年の取引高は3.8%増加しました。これは、上位20取引所のうち11取引所で取引高が減少した年としては、良好な実績と言えるでしょう。
出典:セレント
「カナダのデリバティブ市場は、金融危機以降、比較的安定した実績を上げています。
これを機として成長が期待できるでしょう」」、セレントの証券および証券グループのシニ・アナリストで本レポートの執筆者、アンシュマン・ジャスワルは述べています。
本レポートは、最初にTMXモントリオール取引所での最近のデリバティブ商品の実績を取り上げ、カナダのOTC市場における外国為替および金利デリバティブ商品について分析します。また、取引高全体に占める電子取引のシェアの観点から同市場の成熟度と進展度ついて検討し、最後に、参加者登録制、取引レポジトリー、商品定義に関する最近のカナダにおけるOTCデリバティブ規制について解説しています。