窓口でのイメージキャプチャーシステム導入の最新動向
Abstract
米国内のリテール銀行上位25行のうち3分の1は既に窓口にイメージキャプチャー(小切手画像取り込みシステム)を導入しており、残りの3分の1も今後2年以内に導入を済ませる計画です。
2004年に「チェック21法(Check 21 Act)」が施行されてから、米国の金融機関は規模の大小にかかわらず、画像エクスチェンジシステムの導入とイメージキャプチャー導入プロジェクトの推進を急ぎ、業務の大幅な効率化を目指しています。中でも最も広く採用されたのは支店でのイメージキャプチャー(支店事務所内でのワークステーションおよび画像取り込み機器の設置)で、全米の金融機関の約85%が既に実施しています。ただ、これまで輸送コストの削減につながる支店での画像取り込みに力を入れてきた金融機関は、この方法に飽き足らなくなってきており、窓口へのイメージキャプチャーシステムの導入を検討し始めています。
セレントの最新レポート「窓口でのイメージキャプチャーシステム導入の最新動向」によると、全米の700を超える金融機関は、業務コストの一段の削減と支店における顧客サービスの向上を図るため、窓口にイメージキャプチャーシステムを導入しています。最大手の銀行が主導する形で、既に全体の3分の1に当たる金融機関が導入を済ませています。
「ほとんどの金融機関は『チェック21法』の施行を受け、支店事務所内に導入していたイメージキャプチャーシステムを窓口へと移行しています。移行の流れは比較的スムーズですが、支店の管理業務を増大させる結果にもなっています。支店業務の効率性と有効性の一層の向上が求められるなか、窓口でのイメージキャプチャーを検討する銀行はさらに増えています」と、セレント銀行グループのシニアアナリストでレポートを執筆したボブ・ミーラは述べています。
レポートでは最初に、窓口でのイメージキャプチャーを含めた支店における小切手画像の取り込み方法のパターンをいくつか簡単に説明した上で、今後の継続的な普及拡大を示唆する兆候を紹介しています。次に、窓口でのイメージキャプチャーがもたらす主なメリットを挙げ、システム導入の裏付けとなる一般的な根拠とこれまで導入の障害となっていた要因をまとめています。さらに、米国および英国に拠点を置く10の金融機関とテラーイメージキャプチャーアプリケーションおよびハードウェアを手がける12のベンダーへの取材をもとに、システム導入プロジェクトの計画、テストおよび実行に関する主な検討事項を示しています。