米国における社債取引テクノロジーの最新動向:始まりの終わり【抄訳版】
2015/08/19
Abstract
(このレポートは2015年8月19日に" US Corporate Bond Trading Technology Update: The End of the Beginning" というタイトルで英文で発表されましたが、全訳版を2015年11月26日に発行しました。)
※ダウンロード:レポート(日本語)=抄訳版PDF、(英語)=原文レポートPDF
現在、社債取引を変える動きが進行しつつあります。セレントは、こうした動きの概要を示すとともに、それによってマルチディーラーの対顧客取引をめぐる電子化および自動化の動きが加速している現状を明らかにします。
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | 社債取引の改善に向けた道筋にはどのようなものがあるか? |
2 |
社債取引ベニューの現状は? |
3 | ベニューのほかに、どのようなテクノロジーツールがあるか? |
本レポートは、社債取引を動かしつつある要因とイノベーションの進行状況について取り上げています。
市場のボラティリティが抑制される中、規制強化、自己資本比率の引き上げ、規制に伴う業務縮小といった向かい風にさらされ、社債市場のインフラは根底から揺さぶられています。その背景には、社債発行件数が過去最高レベルで推移する一方、流通市場での取引が難しさを増しているという2つの相反する動きがあります。
「こうした動きが続けば、最終的に社債保有者が大きな痛手を被ることになりかねません。社債市場は、セルサイドによる流動性の提供にもっぱら依存する形で進化してきました。社債取引では、既存のワークフローから自然に発展したリクエスト・フォー・クォート(RFQ)を採用するケースがなお圧倒的に多いものの、流動性にアクセスしにくいと感じている市場参加者の間では他の取引手段を選ぶ動きが広がっています」とセレントのリサーチディレクターであるブラッド・ベイリーは述べています。