2011年フィナンシャル・プランニングベンダーの最新動向
Abstract
フィナンシャル・プランニング・ソリューションを手掛けるベンダーは、引き続き機能の向上とサービスの拡大に取り組んでいます。今後は双方向・動的ツールの開発がさらに活発化するでしょう。具体的にはスライダーバー、双方向グラフ、ドリルダウンチャート、その他のユーザーフレンドリーなツールが挙げられます。
セレントの最新レポート「2011年 フィナンシャル・プランニングベンダーの最新動向」は北米のフィナンシャル・プランニング・ソリューション市場に注目し、ベンダー12社の製品の特徴を紹介・評価しています。
本レポートで取り上げたベンダーはAdvisor Software、CGI、EISI、Fiserv、Finantix、Money Tree、NorthStar、PIEtech、PlanPlus、Scivantage、SunGard、Thomson Reutersの12社で、各ソリューションの差別化要因とマイナス要因を分析しています。ソリューションの評価にあたっては、セレント独自の「ABCDベンダービュー」を用いています。これは、①テクノロジーの先進性②機能の幅③顧客基盤(顧客の数)④顧客サービスの充実度―という4つの重要なカテゴリーごとに、ベンダーの相対的な位置付けを図示したものです。
「フィナンシャル・プランニングベンダーは、ソリューションの範囲を拡大し始めています。ベンダーはこれまで、もっぱら個人や世帯の生涯における富の蓄積段階のみに注目してきましたが、今は退職を間近に控えた顧客や退職した顧客向けのツールを提供する戦略にシフトしています。現在、多くのベンダーはキャシュフロー型またはゴール設定型の退職金プランを提供しており、運用アドバイザーは平均寿命、退職年齢、年金給付開始日、収入・出費、その他の前提を変更することでシナリオを比較できるようになっています」とセレントのリサーチディレクターでレポートの共同執筆者であるイザベラ・フォンセカは述べています。
「フィナンシャル・プランニングベンダーは、投資アドバイスプロセスのサポートを強化し、新たなチャネルに対応することが、市場シェア拡大につながるとみています。運用会社は、複数の販売チャネルやプラン向けの機能を向上させることで、差別化を図れるようになっています」とアナリストで共同執筆者の アレキサンダー・カマルゴは述べています。
レポートではまず、各フィナンシャル・プランニングベンダーの概略、次に各ベンダーの詳しい特徴を示し、それぞれの強みと弱みを分析しています。また、各ソリューションの特性と機能を評価し、様々な機能をさらに詳しく比較しています。最後に、ABCDベンダービューに基づくベンダーのランキングを紹介し、フィナンシャル・プランニングの今後の方向性についてセレントの見解を示しています。
このレポートは17図39表を含む88ページで構成されています。