2017年 欧州保険会社のIT/ビジネス優先課題
2017/06/14
Abstract
欧州の保険会社は、厳しい経済環境にもかかわらず、主に販売プロジェクトとニッチ分野での顧客獲得を組み合わせることで利益拡大を模索し続けています。
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | 多くの欧州保険会社のIT計画に影響を及ぼしているビジネス目標は? |
2 |
欧州の保険会社が最も注力しているデジタルプロジェクトは? |
3 | 欧州の保険会社がイノベーションのために実践していることは? |
欧州の保険会社を取り巻く経済環境は厳しいままですが、各社とも、主に販売プロジェクトとニッチ分野での顧客獲得を組み合わせることで利益拡大を模索し続けています。多くの保険会社は新しい環境を受け入れ、その中での成長を目指して戦略を変更しています。
欧州保険会社の2017年IT投資計画に影響を及ぼしているビジネス上の優先課題第1位に挙げられているのはイノベーションです。欧州の保険会社の約3分の2は、自社のデジタルプロジェクトのうち最も優先課題が高いのは、エージェント、ブローカー、潜在顧客を通じて新規ビジネスを創出しやすくすること、としています。
「イノベーションとInsurTechは、多くの保険会社のイマジネーションを掻き立てているようです。調査対象保険会社の約85%は積極的に市場を注視していると回答しています。一方、インキュベータ、アクセラレータ、ベンチャーキャピタルといったイノベーション企業に積極的に投資しているのは大手保険会社に限られます」と保険プラクティスのシニア・バイス・プレジデント、ジェイミー・マクレガーは述べています。
「InsurTechへの関心は高いものの、投資の優先順位が高いのは引き続き中核業務で、デジタル販売、自動化、分析力向上によるリスク管理能力の改善なども対象になっています」とシニア・アナリスト、ニコラス・ミシェロッドは述べています。