フィンテックとロボアドバイザー:日本市場における動向とブームの行方【日本語】
Abstract
このレポートには英文版 "Fintech and Robo Advisors: Booming in Japan" (2016年8月29日発行)もあります。
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | フィンテック議論の焦点は今、何処にあるか? |
2 |
日本におけるロボアドバイザーのブルーオーシャンは何処にあるか? |
3 | 日本市場におけるロボアドバイザーの行く先は? |
本 レポートは、フィンテックのメガトレンドを追った上で、ウェルスマネジメント業界のグローバルな動向とロボアドバイザー隆盛を背景から考察し、日本市場の 特徴と先駆的 なアドバイザリーテクノロジーの活用事例を紹介します。そして、日本におけるロボアドバイザーの先駆けを巡る攻防を通じて、そのテクノロジーとビジネスの 未開拓地 は何処にあるのか、ブームの行方を展望します。
ウェルスマネジメント業界のグローバルトレンドとして、以下の4つが挙げられます。
- 個人向けサービスのフラグメンテーション
- 次世代投資家の出現
- パッシブ投資へのシフト
- デジタル化
これらを背景に、自動化された投資アドバイザリー(ロボアドバイザー)は必然的に登場したといえるでしょう。
一 方、日本市場は、個人金融資産構成の多様性、個人投資家の投資環境、投資リテラシーの点などでグローバルとは大きく異なります。しかし、グローバルとは異 なった環境下でも、やはりロボアドバイザーのブルーオーシャンは見出せるのです。日本での取り組み事例を紹介し、テクノロジーとビジネスの未開拓地はどこ にあるのか、そこへ到達するための課題を明らかにします。
そもそも金融の本質は何か、そして今日のフィンテックの動きはどこへ向かうのか、新世代の産業構造「モジュラー構造」を切り口に、展望します。
「ロ ボアドバイザーは、日本市場においては、需要サイドの投資リテラシーを補い、資産運用商品・サービスに関する情報(価格、品質、リスク)の正確性と透明度 を高め、供給サイドのインセンティブ問題(バリューチェーンの寡占化)を解決するテクノロジーとして、その進化が期待されます」とアジア金融サービスグ ループのシニア・アナリストで執筆者の柳川英一郎は述べています。
本レポートは28p、16図で構成されています。