銀行カードイシュアーにとって「歴史の終わり」の節目か?ディスラプティブなカードの世界をリードする
2022/04/02
Abstract
1992年、アメリカの政治学者Francis Fukuyama氏は『The End of History and the Last Man』と題する本を出版した。当時はベルリンの壁崩壊とソ連崩壊によって、自由民主主義の価値と自由市場資本主義の優位性が決定的となったように思われ、だからこその「歴史の終わり」であった。当時は大胆な発言だったが、それ以来多くの出来事があり、当然ながらこれは間違いであったことが分かっている。
銀行カードイシュア―が、自分たちも「歴史の終わり」を体験していると考えるのも無理はないだろう。つまり、今後も彼らはカードを発行し続け、増加するカード取引もサポートするだろうが、エキサイティングなイノベーションの大部分は、別の場所で起こるということである。確かにそれはリスクだが、それは変えることができる。過去10年にわたりカードの世界は大きく混乱したが、今後も銀行はイノベーションを継続し、重要な役割を果たしていくだろうと我々は確信している。
本レポートでは、カードの世界がどのように変化してきたかについて詳述する。また、銀行カードイシュア―が末端に取り残されることなく、リーダーシップを取り戻すために、強固な基盤構築から始め、その上に革新をもたらす5つのアクションポイントを検討することを提言している。
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