2014年 中南米保険業界のソフトウェア導入動向:生保
Abstract
成長著しい中南米の保険市場で主にベンダーソフトウェアを導入しているのは、総合的な管理システムを持つ比較的小規模な保険会社です。
今年で2年目となる、中南米における保険ソフトウェアの導入動向分析レポートは、ソフトウェアベンダーから提供された取引に関するデータを分析します。2012年および2013年の全ての契約案件を詳しくみると、最も成約件数が多かったのはコアプロセッシングで、文書/コンテンツ管理が続き、今年初めに2014年CIO調査での結果と一致しています。
調査対象期間に成約した案件のうち76%は、エンド・ツー・エンド・ソリューションが占めています。これらを購入した保険会社の多くは、総合的な機能を備えた単一ベンダーの製品を探していた小規模な保険会社であることから、この結果は当然といえるでしょう。ベンダーから得た情報によると、これらの保険会社が導入したエンド・ツー・エンド・ソリューションは、POSシステム、データ分析、代理店管理システムの機能や財務・会計ツールなど20を超える様々な機能を備えています。
レポートでは、保険会社の規模、契約タイプ、4つの主要カテゴリー(コアプロセッシング、販売、インフラおよび財務、文書/コンテンツ管理)と複数のサブカテゴリーに基づいて契約案件を分類しています。また、ベンダーから入手したデータをもとに、「Celent Traction Index」を構成するベンダーを選定しました。同指数は、中南米の保険分野でどのベンダーが成功を収めているかを示すものです。
「中南米では、基幹システムの更新に関連した投資が引き続き盛んに行われています。その他のコンポーネントに関しては、デジタルテクノロジーへの投資が増加し、シェア獲得への競争が始まろうとしています」と、セレント保険グループのシニアアナリストでレポートを共同執筆したホアン・マツィーニは述べています。
「保険分野のソフトウェアベンダーにとって、中南米は急成長市場となっています。この市場では、幅広い機能を備えた優れたコアプロセッシング製品を提供できるベンダーが優位に立つでしょう」と、セレント保険グループのアナリストでレポートの共同執筆者であるカレン・モンクスは指摘しています。