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2021/06/29

デジタル住宅ローン・ポストクロージング・テクノロジー:入門編

Abstract

通常、リテール顧客向け融資におけるビジネスとテクノロジーの焦点は、個人消費者のニーズとカスタマージャーニーにある。例えば、セレントの調査レポート「ソーシャルディスタンスの世界のための融資契約のデジタル署名:入門編」では、eClosingおよびeSignature(融資契約、住宅ローン契約および関連書類のデジタル署名)のテクノロジーがいかに住宅ローンのクロージングプロセスを効率化するかについて分析した。しかし、リテール顧客はデジタル住宅ローンへの転換においてまだ道半ばにいる。貸し手には以下の2つのタイプの住宅ローン顧客がいる。

・不動産を購入するために融資を受ける、あるいは既存の住宅ローンの借り換えを行うリテール顧客

・貸し手が組成したローンを購入する住宅ローン投資家

こうしたローン投資家がいることで、消費者はローンを組むことができる。ローンは消費者のニーズを満たすだけでなく、投資家のローン購入要件も満たさなければならない。そのため、クロージング後には貸し手がローン投資家と関連当事者にデジタルデータやデジタルドキュメントを配信する多くのプロセスがあり、貸し手、投資家および融資エコシステム内のその他の当事者は、eClosingや関連するデジタル・ポストクロージング・テクノロジーを使用してこのプロセスを自動化することができる。

本レポートでは、住宅ローンのeClosingプロセス後に発生するプロセス (すなわち、デジタルローン書類のストレージ(eVault)、住宅ローン書類のデジタル記録(eRecording)、レジストラ(eRecording)による約束手形のデジタル登録(eNote)、住宅ローンのクロージング決済プロセスのデジタル自動化(eSettlement)) におけるビジネスとテクノロジーの傾向、一連の過程、テクノロジー、およびベンダーについて分析する。また、これらのテクノロジーの需要要因、さらには貸し手が投資時期を決定する上でどのようにITを評価すべきか (テクノロジーのカテゴリー、ベンダーランドスケープ、投資収益率(ROI) を向上させるIT投資のメリット) についても検討する。