ポイント・オブ・エントリーによる小切手イメージングの動向
Abstract
5年前に一部で再び注目を集め始めた小切手イメージングの潮流が、今や大きなうねりを巻き起こしています。中でも今後最も躍進が期待されるのが、ポイント・オブ・エントリーによる画像取り込みアプリケーションです。セレントは、銀行間での小切手画像の交換が本格化する2006年には同アプリケーションの導入が急増すると予測します。
セレントの最新レポート「ポイント・オブ・エントリーによる小切手イメージングの動向」は、銀行支店、ATM、その他のチャネルなどでのポイント・オブ・エントリーによる小切手画像取り込みアプリケーションを巡る展望を論じています。レポートでは、すでにこうしたアプリケーションを導入してベストプラクティスを実践している バンク・ワン、ハンティングトン銀行、イントラスト銀行、ファースト・ホライゾン(旧ファースト・テネシー)の4行の実例を検証しています。
上記レポートの著者でセレントの銀行アナリストグループのマネージャーであるアレンカ・グリリッシュは次のように述べています。「システム導入による業務改善の実現は一般的ですが、ポイント・オブ・エントリーによる画像取り込みシステムは、さらにその上の業務革新をもたらす数少ないシステムの一つと言えます。同システムの導入は、小切手処理プロセスを解体するだけでなく、物理的なサプライチェーンへの支店の依存度の劇的な軽減を可能にします。また、このような業務革新にとどまらずリテールバンキング、キャッシュマネジメントサービス、チャネルマネジメントにおける競争力の向上にもつながる同システムの導入は、今後さらに広がって行くでしょう。」
セレントの55にも及ぶ業界関係者への取材によると、小切手画像取り込みシステムへの投資額は2006年に2億8,000万ドル(約314億円)に達し、大手銀行による投資が一巡する2007年にはやや減少に転じる見通しです。大手および準大手銀行では窓口での画像取り込みが主流になって行く一方、小規模銀行ではバックカウンターでの画像取り込みが選択されて行くでしょう。
注)米ドルから日本円への換算レートは、2004年7月30日の仲値(東京三菱銀行公表による)を参照