カナダにおけるタブレットバンキング:トップ行のサービスを評価
An Evaluation of Tablet Banking at Top Canadian Banks
Abstract
タブレットバンキングはわずか2~3年の間に、未開拓でその位置付けも曖昧なデジタルチャネルから、あらゆる銀行がラインアップに加えるデジタルサービスの1つとして定着するまでになっています。とはいえ、多岐多様に及ぶデジタルバンキングにおいて、タブレットはまだまだニッチ分野にすぎないといえるでしょう。
タブレットは固有のデバイスですが、Bank Innovationが2013年に行った調査によると、金融機関の大部分がタブレット関連ビジネスに個別の予算を確保していないのが現状です。銀行は、顧客の行動の進化とニーズに的確に対応できるようデジタルチャネル戦略を策定する必要があります。
セレントの最新レポート「カナダにおけるタブレットバンキング:トップ行のサービスを評価」はタブレットバンキングの最新動向を明らかにし、この分野をリードしているカナダの金融機関を比較・評価しています。また、「機能およびユーザー経験の幅」と「サービスの充実度」の2つのカテゴリーで高い評価を得た金融機関に「XCelentアワード」を授与しました。
タブレット端末の販売台数は飛躍的に増加しており、金融機関もそうした動きをもはや傍観できなくなっています。ただ、銀行はいまだスマートフォンをめぐる動きやその急速な普及への対応に追われている最中だけに、タブレットバンキングへのシフトには時間がかかるものとみられます。
「金融機関とやり取りする際、パソコン以外のデバイスを使うことが習慣化している消費者は急速に増えています。従って、タブレットバンキングの分野には巨大なビジネスチャンスが広がっているといえるでしょう。しかし銀行の間では、他に先駆けてタブレット用アプリを投入しようとする動きはあまりみられません」とセレント銀行グループのリサーチディレクターのジェイコブ・イエーガーは述べています。
「タブレットは、独自の機能とフォームファクターを持つユニークなデバイスです。タブレットのタッチ画面は双方向性が高く、カスタマイズ可能なウィジェット、視覚表示(グラフやチャート)、ビデオを多数備えたユーザーインターフェースには最適といえるでしょう」とアナリストで本レポートを共同執筆したスティーブン・グリーアはコメントしています。
レポートでは、タブレットの開発に影響を及ぼすいくつかのトレンドを明らかにしています。また、「XCelentアワード」の対象となった各銀行のアプリケーションを詳しく紹介しています。添付資料として画面の例と特性・機能の一覧表を掲載しています。