2023年 生命保険会社CIOの課題と優先事項: 北米編
2023/02/06
年次CIO調査の結果
Abstract
本年次レポートでは、北米の生命保険会社の技術担当エグゼクティブのビジネスの優先課題、IT予算、投資について調査した。その結果わかったことは以下の通り。
- 北米の生命保険会社は、インフレと金利の上昇を特徴とする厳しい経済状況にもかかわらず、IT予算を増額している
- CIOは2023年の投資を計画するにあたり、成長とデジタルの加速に重点を置いている
- サイバーセキュリティは優先順位が3位に上がり、CIOはサイバーセキュリティの予算を増額している
- 現行システムの維持がCIOの予算の最も大きな割合を占めている。内部と外部の予算配分はほぼ同程度である。
- 保険契約管理、支払請求、保険金支払いのシステムは、基幹システム投資計画の上位にランクされた。保険引受システムは依然として重要であるが、2023年の投資優先順位は下がった
- 保険会社は、2022年と比較して、2023年のフロントエンド・コンポーネントへの投資計画を減らしている
- 保険会社は、分析能力を向上させ、可能な限り人工知能を活用したいと考えている
- 保険会社はフロントエンドやデータ・分析のシステムを開発する傾向があるが、通常はコアシステムを購入している
- セレントは、システム開発にローコード/ノーコード(以下、LCNC)プラットフォームの利用が拡大していることを確認している。例えばLCNCプラットフォームでは、フロントエンドのインターフェイスの変更などを業務担当者が設定することができる
- BPOのようなアウトソーシングを検討する保険会社は少数派である
- 現在、北米の生命保険会社の75%以上が、システムの種類に応じてクラウド導入アプローチを検討している