2018/07/31
オリバーワイマンの調査によると、テクノロジーはホールセールバンキングのコストベースで15-20%にまで成長している。しかし、テクノロジーに投入されている300億ドルは、すべてのコアビジネス機能およびサポート領域はカバーしているが、「銀行を成長させる」取組み、ビジネス部門主導のプログラム、およびイノベーション投資のために残された資金は限られている。大手で利益の多い銀行は当然より多額な資金を有している。オリバーワイマンの推定によれば、大手の銀行は3:1の割合で中規模の銀行よりも多額の資金を投入している可能性があるが、それでも大手の銀行と中規模の銀行は同様のビジネス領域で競合している。しかし重要なのはテクノロジー予算の額ではない。重要なのは、コーポレートバンキングに影響を与えるトレンドを理解し、最大限の効果を得るために的を絞った投資判断をすることである。
上記の調査結果を踏まえ、セレントは世界中のエグゼクティブが認識すべきコーポレートバキングのトップトレンドについての最新レポートを発表した。浮上したばかりのトレンドもあれば(サプライチェーンの透明性を目的としたIoT=物のインターネット化等)もあれば、長年に亘るトレンドもある(貸付のデジタル化促進等)。セレントのレポート「2018-2019年コーポレートバンキングのトップトレンド」では、10のトレンドを取り上げているが、それらは3つのテーマに分類される。すなわち、デジタルおよびオムニチャネルの実現、イノベーションとフィンテックの活用、レガシーシステムとエコシステムの変革である。