オンライン・マイクロペイメントとデジタルコマースの融合
Abstract
セレントの予測では、デジタルコンテンツ市場は2009年には500億米ドル(約5兆6,000万円)規模まで拡大する見込みです。一方、デジタルコンテンツ売上高のうち、オンライン・マイクロペイメント(少額決済)の占める割合はわずか2.8%にとどまるでしょう。
セレントは、最新レポート「オンライン・マイクロペイメントとデジタルコマースの融合」において、オンライン・マイクロペイメントは急成長するデジタルコマース市場では極めて小さな存在であると指摘しています。しかし、オンライン・マイクロペイメントのサービスベンダー各社は、2009年には500億米ドル規模まで拡大しそうな勢いのデジタルコンテンツ・コマース市場の流れに乗ろうと、自らの体制の立て直しを進めています。
オンライン・マイクロペイメントは、デジタルコマースのサプライチェーンにおける小さな歯車の一つにすぎません。この分野のベンダーは、業者がデジタルコンテンツコマースを順調に進めるために求める、様々な独自要件に応えることを、主なバリュー・プロポジションとして掲げています。すなわち、オンライン販売、料金請求、宣伝、配送、財務報告など、デジタルコマースのサプライチェーンにおける重要なプロセスすべてのサポートを提供しているのです。
セレントのシニアアナリストで本レポートを執筆したダン・シャットは、次のようにコメントしています。「マイクロペイメント分野のベンダーは、eコマースの自然な進化に合わせて自らの市場ポジションを構築しています。すなわち、サービスの宣伝、オンライン商品やサーチに関するオファーの受付のサポート、購入・納品プロセスを可能な限り円滑にする整備などを手がけています。ここ数年、オンライン・サブスクリプション、プロモーション、ポストペイド(後払い)請求の一体化が徐々に進んでいますが、ここにオンライン・マイクロペイメントのサービスベンダーが最終的に目指すべきサービスの形を垣間見ることができます。」
注)米ドルから日本円への換算レートは、2005年8月31日の仲値(東京三菱銀行公表による)を参照。