米国個人投資家の取引をめぐる傾向と行動
2015/03/08
イザベラ・フォンセカ
Perspectives on Trading Preferences and Behaviors
Abstract
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | 米国の平均的な個人投資家の特徴は? |
2 |
個人投資家の選好する商品はどのように進化してきたか? |
3 | どうしたら新規および既存の個人顧客を獲得・維持できるか? |
個人投資家に焦点を置いて、米国のオンライン取引業界の現状を明らかにするため、全米の個人投資家を対象とした調査の結果をまとめ、ウェルスマネジャーが個人投資家を取り込むために取り組むべき点について提言しています。
「グローバルな金融市場はこれまでプロのトレーダー向けのものでしたが、今や人口動態や取引経験のレベルにかかわらず、個人投資家も参加できる場となっています。個人投資家の特性やニーズは、とりわけ自律型投資家ともなると、時間の経過とともに大きく進化しています」とセレントのウェルスマネジメントグループのアナリストでレポートの共著者であるアシュレイ・グローバーマンは述べています。
今回の調査は個人投資家の人口動態、投資および取引行動、商品およびサービスの選好傾向、テクノロジーの利用状況を明らかにしています。調査対象となった人の取引経験レベルや人口動態(年齢、性別、扶養する子供の数、教育および富のレベルなど)は多岐にわたっています。調査の結果、主に以下の点が明らかになっています。
- 自立志向型投資家は、それ以外の投資家を上回るペースで増加し続けている。
- 個人投資家が選好する資産クラスは2012年調査からやや変化している。
- 顧客の期待の変化が引き続きウェルスマネジメント業界を方向付けている
- 投資家は取引以外の周辺サービスも求めている。
「ウェルスマネジメント業界と個人投資家のニーズが進化を続けるなか、競争力の維持と市場シェアの拡大を実現するためには、顧客のセグメント化や顧客のニーズに基づく商品・サービスの採用がますます重要になるでしょう」とリサーチディレクターでレポートを共同執筆したイザベラ・フォンセカは指摘しています。