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次世代のパーソナル・フィナンシャル・マネジメント(PFM)ツール

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2014/10/23

Abstract


オンラインのフィナンシャルアドバイスサービスに関するレポートの第2弾は、北米市場に焦点を当て、パーソナル・フィナンシャル・マネジメント(PFM)について、以下のベンダーを含む様々な企業を対象に調査を行いました。下記はその一部です。

  • BillGuard
  • Finovera
  • Geezeo
  • HelloWallet
  • Level Money
  • Mint
  • MX (旧 MoneyDesktop)
  • Moneytree
  • Prism (旧 Mobilligy)
  • Yodlee

上記は全てのベンダーを網羅するものではありませんが、ウェルスマネジメントを手掛けるプレーヤーが数多く含まれています。より幅広いPFMベンダーの概要については、既刊レポート「 パーソナル・フィナンシャル・マネジメント:悪魔は細部に宿る」をご参照ください。同レポートでは、ウェルスマネジメントのより幅広い観点からみて付加価値をもたらすと判断されたベンダーを取り上げています。

セレントは、PFMを、低コストで提供されるオンライン資金管理ツールのプラットフォームと捉えています。個人投資家は、これらが持つ口座のトラッキング機能や資金計画機能を使って将来に向けた財務管理を行うことが可能です。PFMソリューションの主な特性として、①口座統合②請求書支払いのリマインダー③クレジットスコアの確認④短期的なキャッシュフロー管理―などが挙げられます。より複雑なPFMソリューションは投資履歴、データの可視化、ソーシャル機能、財務目標の策定、高度な分析機能などを備えており、より総合的な視点にもとづく管理が可能になります。簡単に言えば、これらのソリューションは個人投資家が自らの財務状況を比較的独立した、透明性の高い、総合的な視点からいつでも把握し、財務管理をしやすくするためのツールといえるでしょう。

PFMから投資運用、フィナンシャルプランニングにつながる一連のアドバイス業務における顧客セグメントの位置付けに焦点を当てており、今回はオンラインバンキングと密接に連携しているPFMの機能面については掘り下げた検証を行っていません。

「こうしたマクロレベルのアプローチは、投資アドバイス全般、中でもフィナンシャルプランニングのアドバイスを提供する際の出発点としてPFMが有効であることを強調するものです」とセレント証券グループのシニアアナリストでレポートを共同執筆したウィリアム・トラウトは述べています。

PFMプロバイダーはここ数年、単なる資金計画ツールというPFMのイメージを一新し、先進的で実用的なフィナンシャルプランニングツールにしようと努めてきました。最新のPFMソリューションは、受動的で時代遅れのツールからキャッシュフロー予測や支出・貯蓄に関する実用的なアドバイスを提供できる予測ツールへの転換を果たしており、フィナンシャルプランニングへの足掛かりになると考えられます。そこで、PFMツールの促進要因を検証し、その機能の進化状況を図に示した上で、これらのプロバイダーが従来型のウェルスマネジメント業界にもたらす課題とビジネスチャンスを明らかにしています。

「米国の個人投資家市場では、オンラインのフィナンシャルアドバイスプロバイダーが急増しています。彼らがターゲットとする顧客はITに強く、コストに敏感で、金融機関に懐疑的であるほか、デジタル化されたライフスタイルに合う、従来とは違うウェルスマネジメントサービスの利用に積極的です」とウェルスマネジメントグループのアナリストでレポートの共同執筆者であるアシュレイ・グローブマンはコメントしています。