BCBS 239: 先行する銀行から学ぶ教訓
2015/07/20
REPORT PREVIOUSLY PUBLISHED BY OLIVER WYMAN
Abstract
バーゼル銀行監督委員会が2013年に「実効的なリスクデータ集計とリスク報告に関する諸原則(RDARR)」(BCBS239)を公開して以来、世界中の銀行はその準拠に向けて様々な困難に直面しています。バーゼル委員会は銀行に、より完全かつ正確な自己評価を求め、それに対して銀行は、当局側の期待値および自らの集計値の差の大きさ、さらにはその差を縮めるための複雑なプロセス、コストおよび作業について理解を深めてきました。
銀行は今こそ、BCBS 239準拠に向けた取り組みの方向性とそのスピードを見直す時に来ているといえるでしょう。プロジェクトの修正が必要な場合は、経営幹部がそれを認識し、十分間に合うタイミングで実行に移さなければなりません。本レポートでは他に先駆けて準拠を目指す銀行が直面する課題を挙げ、その経験を共有しています。BCBS239の適用期限が近づいているだけに、そこから得られる教訓は有効なヒントになるはずです。