オープンバンキングAPIポータル: デベロッパーの関与を向上するための5つのベストプラクティス
Abstract
開発者ポータルは、APIドキュメンテーションのための単なるレポジトリではない
セレントは2017年初めからオープンバンキングのAPI開発者ポータルに注目し、一部のポータルが進化と成熟化を遂げる一方で、最低限の規制要件を満たすもそれ以上の発展が見られないポータルも存在する状況を目の当たりにしてきた。また、世界中の銀行のAPIに関する定量/ 定性分析を継続的に強化してきた。これまでに60近くの銀行の開発者ポータルに登録したほか、約1,000に上る個々のAPIの記録・分類も行っている。
最も堅固な開発者ポータルは幅広い機能を備えている。例えば、直感的なスタートガイド、徹底的なドキュメンテーション、総合的なテスト用サンドボックス、明確に定義されたプロダクションプロセス、複数のサポートオプションなどである。しかし、開発者を引き付けておくためには、堅固なポータルだけでは不十分である。銀行はAPIを商品の1つ、開発者を顧客として捉えるべきだろう。
セレントが開発者ポータルの定量/ 定性分析を行った結果、開発者の関与を拡大する上で有効だった5つのベストプラクティスが明らかになる一方、いずれの銀行のポータルもいまだ完璧とは言えないということが判明した。
オープンAPIを通じて銀行とそのパートナーが生み出した付加価値サービスは目に見える成果を上げているものの、既に新規参入プレーヤーがもたらすディスラプションの攻勢にさらされている。新規参入組はAPI導入の障壁を打ち破り、新たなビジネスモデルと堅固な開発者ポータルを構築することで革新的な商品やサービスを提供している。
先頭に立つイノベーターは顧客やテクノロジーパートナーとの緊密な連携を維持し、新たに強化された顧客への提案を打ち出している。こうした動きに乗り遅れないようにするためには、即座に行動を起こすべきだろう。
(詳しい情報は、セレント北川俊来TKitagawa@celent.comまでお問合せください)