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コグニティブアドバイザー:AI活用によるカスタマイズと規模の両立

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2016/10/10

Abstract

KEY RESEARCH QUESTIONS
1 自動アドバイスの開発における次の段階にAIはどの程度取り入れられるか?

2

アドバイザーの限界を打ち破る上で、AIはどのように役立つか?
3

AI対応のロボアドバイザーの出現は、ウェルスマネジメントおよび資産運用のエコシステム全体にどのような影響を及ぼすか?

マシンラーニングの強化によって、アドバイザーの日常業務が軽減し、従来のプロジェクトマネジャーの立場から監督者としての役割が増すことになります。アドバイザーの関心が業務管理から顧客へとシフトし、アドバイスの内容がよりカスタマイズ化されることで、アドバイザーの価格決定力が強まるとみられます。

本レポートでは、人工知能(AI)が自動アドバイス開発の次段階にどの程度取り入れられ、コンプライアンス、リスクおよび資産運用機能だけでなく、人間のアドバイザーの思考とリーチの拡大にどれだけ貢献できるかを検証しています。

アドバイザーの視点からみると、人工知能は発見能力と認識力の限界を拡張することができるように思われます。発見に関して言えば、アドバイザーにとって難しいのは何について探査・調査すればよいのかを判断することです。アドバイザー自身が探知していない問題を解決することなどできないからです。データマイニングやパターン認識によって自動的に発見できれば、人間のアドバイザーには発見できない分野に注意喚起することができます。

このように発見能力を強化すること自体が効率性や規模の向上につながるわけではありません。テクノロジーに求められるのはアドバイザー向けに最適な情報を振り分け、それを消化可能な形に並べて表示することです。その内容は顧客との打ち合わせごとに異なり、ラーニングプロセスそのものと同じように広範囲にわたるでしょう。

「認識のオーバーロードを除去し、発見能力を強化することは、複雑な要素が絡み合ったプロセスですが、自動化によってそれらに取り組むことは、カスタマイズ化と規模を両立させるための大きなステップです。その結果、人間のアドバイザーはロボットに奪われていたモメンタムを取り戻すことができるでしょう」と、ウェルスマネジメント・プラクティスのシニア・アナリスト、ウィリアム・トラウトは述べています。