デジタルトランスフォーメーション:デジタル銀行への指針【日本語】
2017/09/29
本レポートは、デジタルトランスフォーメーションによって新銀行業モデルの創生を目指す日本の銀行業界にデジタル銀行への指針を提言します。
Key research questions
- 日本の銀行が直面している経営課題は?
- 銀行業界においてデジタル化を進める際のフレームワークとは?
- デジタル銀行への指針は?
Abstract
今日の銀行業にとって、デジタルのインパクトを変革の契機と受け止め、ビジネスとITのアーキテクチャを再考し、モジュール設計に取り組むことが最重要課題です。デジタルが金融サービスの需要サイド(消費者)に引き起した地殻変動は、金融サービスの供給サイド(金融機関)に大きな津波をもたらしました。そのインパクトを正しく認識し、新たなビジネスモデルとそれを司るITソーシングの模索が必要です。
基幹システムの現代化を考える際には、都市銀行の「片寄」、地域銀行の「共同化」など、銀行業界に固有の事情に対するデジタルのインパクトを正しく認識する必要があります。デジタルは①人口構造の変化、②可処分所得の変化、③運用環境の悪化、④規制緩和といった経済環境上の要因以上に、銀行のビジネスモデルとそれを支えるITアーキテクチャに大きな衝撃をもたらしています。