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モバイルRDC:リテール向けセルフサービスチャネルの可能性を探る

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2009/10/22

Abstract


金融機関はこれまで、トレジャリーマネジメントプロダクトとしてリモート・デポジット・キャプチャー(RDC)を有料で提供してきました。しかし、コスト削減への圧力、RDC技術の向上によって、RDCは預金のセルフサービスチャネルとしての道が開かれたようです。

リモート・デポジット・キャプチャーの利用は、最近まで法人顧客に限定されていましたが、この1年で100を超す金融機関が、個人顧客を対象に、顧客の持つ装置を利用する方法でRDCを提供し(いわゆるコンシューマーキャプチャー)、スキャナーの提供・サポート費用の削減を図ってきました。自宅にスキャナーがある場合には、スキャナー費用を投じなくても、預金のセルフサービスチャネルとしてRDCは発展が期待できます。しかし、米国の多くの世帯では自宅にスキャナーはありません。そこで、スタンドアローン・アプリケーションとして、あるいはモバイル・バンキング・ソリューションの一部として、カメラ付き携帯電話を小切手画像キャプチャーとして利用する、モバイルRDCが考案されました。爆発的に普及するカメラ付き携帯電話を利用しない手はありません。

セレントの最新レポート「モバイルRDC:リテール向けセルフサービスチャネルの可能性を探る」によると、今年8月にセレントが実施した調査で、金融諸機関は法人・個人顧客の両方にモバイルRDCの提供を計画中だと回答しています。現時点でモバイルRDCの提供を予定している米国の金融機関はごく少数ですが、厳しい収益見通しとリテールチャネルにおけるコスト削減への圧力が強まる中、今後の動向は変化が予想されます。


出典:セレント

「RDCがセルフサービスチャネルに移行することによる課題は、商品の提供自体というよりは、そのトランザクションが従来の支店業務から外れるため、支店の変革が迫られる点にあるでしょう」とセレント・バンキンググループのシニアアナリストで執筆者のボブ・ミーラは述べています。

「セルフサービスチャネルの預金は、これまで銀行が受け継いできたクロスセリング・カルチャーとは相容れないものです。モバイルRDCの普及によって支店に来店する顧客数が減少することになれば、多くのリテール銀行にとって収益に影響を及ぼす重大な問題となります。その一方で、預金関連の顧客対応コストは、これ以上負担できないほどになっています。モバイルRDCは、今や不可避と誰もが認めている支店改革を後押しする推進力になりえるでしょう」とも語っています。

業務コスト削減策として、セルフサービスチャネルを利用するという考えは新しいものではありません。けれども小切手預金に関しては、これまでにはなかったアプローチです。コンシューマーキャプチャーとモバイルRDCが、支店網における取引業務コストの大幅削減を可能にするかもしれません。本レポートでは、モバイルRDCを導入する上での動機と障害、モバイルRDC技術の概要、ソリューションプロバイダーの現況、また業界初の広範囲にわたるモバイルRDC展開事例としてUSAA Federal Savings Bankの詳細なケーススタディを掲載しています。

本レポートは15図および6表を含む42ページで構成されています。