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世界の非現金決済の現状:トレンドと展望【全訳版】

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2012/11/27

Abstract

(このレポートは2012年11月27日に"Global Non-Cash Payments: Trends and Forecasts"というタイトルで英文で発表されましたが、和訳版を2013年4月17日に発行しました。)

経済が危機的状況にあるにもかかわらず、2011年の非現金決済件数は5%増加して3,048億件に達しました。中でも、決済手段として台頭してきたのがデビットカードです。

セレントの最新レポート「世界の非現金決済の現状:トレンドと展望」は、120を超える国の決済関連データを決済手段や地域ごとにまとめています。

「調査結果から2つのトレンドが読み取れます。1つは、2008~11年にかけての決済件数の伸び率は、割合においても絶対数においてもデビットカードが最大であったことでした。これは主に他の決済手段からの切り替えによるものですが、特に現金決済をしていた消費者の多くがデビットカードに乗り換えています。キャッシュカードを使ってATMで引き出した現金で支払いをする代わりに、デビットカードを使えば手続きを簡略化できるからです」と、セレント銀行グループのシニアアナリストでレポートを執筆したガレス・ロッジは述べています。

「もう1つは、世界的に小切手の利用が急減していることで、調査対象期間には年率6.6%のペースで減少しました。国によっては小切手が完全に無くなる日も近いですが、なかなか無くならない国もあるでしょう。例えば、2011年に世界で発行された小切手の60%近くは米国で発行されています。米国では、この習慣がそう簡単に変わることはないようです」とロッジは付け加えています。

本レポートは、セレントのアナリストがリサーチで収集した大量の情報をまとめたグローバル決済データベースを元に執筆しました。データの大部分は一般に公表されているものですが、これらの解釈と三角測量がデータベースの重要な要素となっています。セレントではこれまで100を超える国の決済システムを調査・検証してきましたが、国によってデータソースに違いがあるため、データの比較では苦労しました。本レポートでは、規制環境、携帯電話の契約件数、ATM設置台数に至るまで、様々な角度から収集されたデータに基づいて分析しています。

本レポートは32p、8図と7表で構成されています。