コーポレートバンキングにおけるAI活用のケーススタディ集: 夢から現実へ
2018/06/12
法人金融業務におけるケーススタディ集
Key research questions
- コーポレートバンキングにおけるAI活用のビジョンとは?そして現実は?
- すでに本番稼働しているAI活用の事例とは?
- AIの導入を成功させるためのカギは?
Abstract
「コグニティブ・コーポレートバンク」というコンセプトは10年前には夢物語と考えられていたが、銀行やITプロバイダーは挑戦を続けてきた。AIの出現により、今では銀行が抱える主な課題が解決され、顧客エンゲージメントや業務フローの抜本的な見直しが可能になっている。
コーポレートバンキングにおけるAIの活用は、実験段階から実用段階へと急速に移行しつつある。本レポートでは、実際にAIが稼働している5つの銀行(シティバンク、スタンダードバンク、バンクオブアメリカ・メリルリンチ、匿名のグローバルバンク、mBank)の事例を紹介する。
今回取り上げた全ての事例に共通する特徴が3つある。まず、いずれの事例も、長期的な視点で計画を立ててモチベーションを設定している。続いて、今回の事例はどれも、従来の考え方や前提条件を打ち破らなければならないものばかりであり、そういった意味合いで大胆だといえるだろう。そして最後に、今回取り上げた事例には、全社規模の取り組みから小規模なものまで様々なものがあるが、いずれも明確で測定可能な目標を定めている。