銀行勘定の金利リスク管理:先手を打つ
2016/06/09
REPORT PREVIOUSLY PUBLISHED BY OLIVER WYMAN
Abstract
銀行勘定の金利リスク(IRRBB)の管理は、これまで長い間、他の分野の規制およびリスク管理のように広く話題に取り上げられることはありませんでしたが、ここにきて大きな注目を集めるようになっています。こうした変化の要因として、①市場環境:米国とユーロ圏/日本の金融政策の明らかな違い②規制強化:バーゼル規制の定めるIRRBBの標準的枠組みと米当局による規制の厳格化―が挙げられます。
本レポートは、北米銀行を対象としたオリバー・ワイマンの幅広い取材とセレントが2011年および15年に実施した調査の結果にもとづき、IRRBBをめぐる業界内の現状と銀行が主に強化すべき事項について論じています。規制当局は銀行に対してIRRBBに関する分析とガバナンスを強化するよう圧力をかけ続けるでしょう。このような流れは、包括的資本分析およびレビュー(CCAR)、流動性管理と破たん処理、回収計画の枠組みなどにおいてこれまで見られたトレンドと重なります。また、レポートでは、銀行が市場および規制の要件に対応するためのベストプラクティスとその際重視すべき分野を明らかにしています。
著者:
Gokce Ozcan, Partner in the Americas Finance & Risk Practice
Deepak Kollali, Partner in the Americas Finance & Risk Practice
Jai Sooklal, Partner in the Americas Finance & Risk Practice